- 2016年12月 祈祷会・教会学校 聖書箇所 12/25日 マタイ2章1-12節「クリスマスを喜ぶ博士たち」
総合テーマ 神が顧みられた人々
黙想のポイント
*今回はクリスマス特別バージョンとして少し天体の不思議について触れたいと思います。
・口語訳聖書創世記1章14節に…神はまた言われた、「天のおおぞらに光があって昼と夜とを分け、しるしのため、季節のため、日のため、年のためになり、天のおおぞらにあって地を照らす光となれ」。そのようになった。…とあります。
・新共同訳では「天の大空に光る物があって、昼と夜を分け、季節のしるし、日や年のしるしとなれ。」と訳されていますが、ヘブライ語聖書の表現では「しるし」は本来、季節・日・年と並列に書かれており、しかもそれらの前に最初に書かれている言葉です。このことから天の大空に光る太陽や月や星は世界が創造された当初より、神が「しるし」としてそれらを用いるご計画だったことがわかります。
・そしてイエス・キリストがこの世に誕生した時期、異邦の国に住んでいた東方の学者たちも天のしるしに気づき、ただならない天体現象が指し示している特別なユダヤ人の王の誕生を自分の目で確かめようとはるばるエルサレムまで旅をしたのです。
◆占星術の学者たちが訪れる
2:1 イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、
2:2 言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」
2:3 これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。
>>>学者たちが見た天体現象は、特別な王子が生まれることを表していると理解していたことが分かります。それはどのようなものだったのでしょうか。具体的には当時、どのような特別な天体現象が起こったのか、聖書の記述だけではよく分かりません。しかし、この時の出来事と黙示録の預言を連想させる天体現象が来年の9月23日に現れることがインターネットを通してクリスチャンの間で噂になって来ています。
天にはおとめ座という星座があります。そしてその頭上にはしし座があります。実は今の時期から王の惑星と称される木星がおとめ座に接近し、これから9か月間かけておとめ座のお腹の中当たりを巡回し、来年の9月23日におとめ座のお腹の下腹部から出て来る天体現象が起きます。そして、同じ時に太陽はちょうどおとめ座の肩のあたりに接近し、月はおとめ座の足元に位置することになっています。これが黙示録12章の1~2節で描かれている天体現象と非常に良く似ているのです。
・黙示録12章の1~2節によれば、「また、天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。女は身ごもっていたが、子を産む痛みと苦しみのため叫んでいた。」という表現と一致します。しかも、この時、おとめ座の上にある9つの星で形づくられるしし座では、水星、金星、木星がしし座のところに集合します。そのため、9つの星と3つの惑星からなる12の光がおとめ座の頭上に冠のように形づくられます。このような天体現象が起きるのは7千年に一度の非常にまれな現象だということです。しし座というのはダビデ王の家系であるユダの獅子を連想させる星座でもあります。従って、この天体現象もまた、神が人類に目を覚ましていて、いつ世の終わりが来てもいいように備えるようにと、世の始めから計画されていた「しるし」の一つと考えることができます。
そして、イエス・キリストが誕生した時も、このような天体現象が起きたことによって、占星術に長けた学者たちが特別な王がユダヤ方面で生まれたと理解し、はるばる訪ねて来たと理解することができます。その時、占星術だけでは不十分だったことも事実です。彼らは聖書に詳しい律法学者たちの助けを得て、ベツレヘムへとさらに旅を進めて行きます。
2:4 王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。
2:5 彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。
2:6 『ユダの地、ベツレヘムよ、/お前はユダの指導者たちの中で/決していちばん小さいものではない。お前から指導者が現れ、/わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」
2:7 そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。
2:8 そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。
2:9 彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。
2:10 学者たちはその星を見て喜びにあふれた。
2:11 家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。
2:12 ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。
>>>この場面で注目したいのは、彼らもまた、ヨセフのように夢のお告げを受け、それを疑わずに信じて、実行に移したことが分かります。神が遣わされた救い主の誕生にはユダヤ人だけでなく、外国の人々も招かれていたことが示されています。そして主イエス・キリストの再臨を待ち望む全世界のクリスチャンたちも、その祝福に招かれていることを感謝したいと思います。
分かち合いのポイント
どうか、黙示録の預言が指し示している天体現象が起きるからと言って、ことさらに怖がらないで下さい。主イエスが昇天されて以来、弟子たちは世の終わりがすぐに来るという思いを持ちながら過ごしていました。その後も各時代に、世の終わりが近いと思わせるような天体現象や聖書の預言が成就する出来事が起き続けています。それらを通して神は私たちに常に目を覚ましているように、そして忠実にキリストに従うようにと導いておられます。
あなたは世の終わりの時を意識し、目を覚ましておられるでしょうか。主の再臨を待望しつつ、共にクリスマスをお祝いしましょう。あなたも東方の学者たちのように悪の陰謀の罠から逃れ、神の導きに従って歩み続けることができるようにお祈り申し上げます。メリー・クリスマス!
ペテロの手紙二3章9節
「ある人たちは、遅いと考えているようですが、主は約束の実現を遅らせておられるのではありません。そうではなく、一人も滅びないで皆が悔い改めるようにと、あなたがたのために忍耐しておられるのです。」
ヨハネの黙示録22章20-21節
「以上すべてを証しする方が、言われる。「然り、わたしはすぐに来る。」アーメン、主イエスよ、来てください。 主イエスの恵みが、すべての者と共にあるように。」
※2017年1月1日の教会学校分級資料はお休みとなります。