10月19日
また、あなたがたがすべての聖なる者たちと共に、キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解し
エフェソの信徒への手紙3章18節
パウロは、神が聖霊によって信徒たちの「内なる人」(16節)を強めてくださるようにと祈る。「内なる人」とは神を信じ、聖霊に導かれて生きる人である。パウロは「内なる人」が強められるために二つのことを祈る。第一は、信徒たちが彼らの内に住んでいるキリストを生き生きと知る信仰が強められることである。定まった指導者がいないために、信仰を揺るがされていたエフェソ教会の信徒たちが、キリストご自身の臨在とその導きに目を留めるようにと祈る。
第二は、今日の聖句にあるように、信徒たちがキリストの大きな愛を理解し、この愛の上にしっかりと立つことである。「キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さ」を理解するとは、知的な理解ではなく、これに自分を賭けることによって知るキリストの愛の大きさである。「すべての聖なる者たちと共に」とあるように、パウロは信徒たちが他の兄弟姉妹と共に、キリストの愛に根ざした教会生活、キリストの愛を分かち合う教会生活をするようにと祈る。
パウロは祈りの最後に、神は「わたしたちが求めたり、思ったりすることすべてを、はるかに超えてかなえることのおできになる方」(20節)であると語り、頌栄と賛美を捧げる。神は私たちが祈る程度のことしかしない、という方ではない。神は私たちの祈りを聞き、必要と不必要をご存じの上で、私たちのために最善をなしてくださる。時には神のなさることは私たちの願いと異なることがある。しかし、私たちの人生を御心によって取り扱ってくださる神を知ることほど安心なことはない。
著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/
朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。