10月8日
パウロは挨拶を済ませてから、自分の奉仕を通して神が異邦人の間で行われたことを、詳しく説明した。
使徒言行録21章19節
パウロたちはエルサレムに着くと、兄弟たちに歓迎された。今日の聖句は、ヤコブを訪ねた時のパウロの言動である。恐らく、ここでパウロは異邦人信徒たちが捧げた献金をヤコブに手渡したであろう。パウロにとって、この献金は、たんにエルサレム教会の支援ではなく、神が異邦人の間で救いの業を行われた証しであり、このことをエルサレム教会の信徒たちが知って、共に神をほめたたえ、両者の間に主にある交わりが確立することであった(参照Ⅱコリント9:12~13)。
ヤコブたちはパウロの報告を喜んだが、律法を熱心に守っているユダヤ人やユダヤ人信徒の手前、パウロに神殿で誓願を立てるように助言した。パウロもエルサレムに来たのは彼らと冷静に議論するためであったから、不要な摩擦を避けるために助言を受け入れた。ところが、パウロが神殿境内に入ると、ユダヤ人の早とちりと扇動によって捕えられ、境内から引きずり出された。騒乱を聞きつけて、千人隊長が兵士を率いて駆けつけたので、パウロは一命を取りとめたが、ローマの囚人となった。ヤコブの助言もパウロの計画も功を奏さず、道は閉ざされた。しかし、神は別の道を用意された。パウロはカイザリアで、二年間、囚 われの身で過ごしたが、場所と時間を与えられて、ユダヤ最高法院の議員たち、大祭司アナニア、ヘロデ・アグリッパ王とベルニケ、総督のフェリクスとフェストウスたちにキリストの福音を語った。また、ここで獄中書簡と呼ばれる幾つかの手紙を書いた。まことに神のなさることは不思議である。
著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/
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この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。