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朗読 『一日の発見 365日の黙想』10月25日

10月25日

「それゆえ、人は父と母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる」。この神秘は偉大です。わたしは、キリストと教会について述べているのです。

エフェソの信徒への手紙5章31~32節

 パウロは、「妻たちよ、主に仕えるように、自分の夫に仕えなさい」(22節)、「夫たちよ、キリストが教会を愛し、教会のために御自分をお与えになったように、妻を愛しなさい」(25節)と勧めて、今日の聖句を語った。夫婦をはじめ、私たちの人間関係を成り立たせるのは、キリストと教会の関係が土台である。教会はキリストの体であり、「わたしたちは、キリストの体の一部」(30節)である。目と手が違うように、教会は違いを持つ者たちがキリストに結ばれて、互いを必要とする一体の関係である。ここには上下の支配関係はない。 
 そのように、妻と夫も支配従属の関係ではなく、互いを必要とする一体の関係である。「自分の夫に仕えなさい」という勧めは、「キリストに対するおそれをもって、互いに仕え合いなさい」(21節)が前提である。キリストに仕えるように、仕え合うことによって、二人は一体となってゆく。また、「妻を愛しなさい」も、「キリストが教会を愛し」(25節)とあるように、夫だけでなく、キリストに愛されている妻にもあてはまる。
 人間関係は難しいが、夫婦の関係も例外ではない。私たちは自己中心の罪人であるから、最も近い隣人である夫、妻との間で、すれ違いという危機に直面する。使徒がここでキリストと教会の関係について述べたのは、人間関係の危機をつくろうのは、罪人を無条件に赦し、花嫁として迎えてくださるキリストの愛を示すためである。キリストを仰ぐ時、私たちは相手を変える努力によってではなく、違いを受け入れ合って一体となる愛を知る。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

 

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