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朗読 『一日の発見 365日の黙想』12月21日

12月21日

三度目にイエスは言われた。
「ヨハネの子シモン、わたしを愛しているか。」

ヨハネによる福音書21章17節


 ペトロは復活の主イエスから「わたしを愛しているか」と三度も問われて、三度、人々の前で主を知らないと言った自分を思い出し、悲しくなった。同時に、「わたしを愛しているか」と問う言葉に、ペトロは主イエスの愛の迫りを感じ、「主よ、あなたは何もかもご存知です。わたしがあなたを愛していることを、あなたはよく知っておられます」と言った。

 そのペトロに、主イエスは「わたしの小羊を飼いなさい」(15節)と言った。主イエスはご自分の羊の群れである教会を導く牧者として、ペトロを任命した。三度も主をいなんだようなペトロをした。「わたしを愛しているか」と問うことによって、主イエスはペトロに自分の罪を気づかせるとともに、その罪に勝る神の愛を示した。
 三度もペトロにその愛を問うた主イエスはすでに彼を愛し、その罪をゆるしていた。その愛がペトロを立ち上がらせ、主にあって生きる新しい人間に生まれ変わらせた。私たちもペトロのように、何度も取り返しのつかない失敗を犯す人間である。自分の罪と不信仰を示される時、神の前に顔を上げられない人間である。しかし、十字架の苦しみと死によって私たちの罪をあがなった主は、私たちに「あなたはわたしを愛しているか」と問いかける。そのみ言葉を聞いたなら、私たちもペトロのように、主の愛をかみしめ、「主よ、わたしがあなたを愛していることを、あなたはよく知っておられます」と答えて、主に自分をゆだねよう。主イエスの言葉には、私たちの罪を無条件にゆるし、私たちを主に仕える新しい人間に変える愛がある。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

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