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朗読 『一日の発見 365日の黙想』12月9日

12月9日

あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。

ヨハネによる福音書16章33節

 
                        
 人の子として生きた主イエスは、人々のあざけり、悲しみ、貧しさ、孤独と言う苦難を経験した。主はこの世の苦難の背後に、人間の罪と、人間を罪に駆り立てる悪魔を見ておられた。今日、人間は高度な文明社会を築き、生活の様々な不便を克服した。しかし、この世には今なお、人を非人間的な行動にり立てる悪魔的な力が跳梁ちょうりょうし、闇が覆っている。
 「わたしは既に世に勝っている」と主イエスは言った。主イエスは不条理な人間の罪によって殺されたが、神によって復活し、罪に勝利された。この方こそ人をして世の罪に勝たせる救い主である。罪と死に勝利した主イエスが私たちのところに来て、「勇気を出しなさい」と語りかけられる。
 主イエスは、十字架の死と復活によって私たちを罪の支配から解放し、神の支配に招き入れる。そして、私たちを神の民として世に遣わす。「全世界に行って、すべての造られたものに福音をべ伝えなさい」(マルコ16:15)。
 私たちがつかわされて行く世は、罪によって引き起されるさまざまな問題に満ちている。私たち自身も自分の罪に泣かされる。しかし、私たちは落胆しない。私たちの体にはなお罪がみついていても、私たちはすでに主によって罪をあがなわれた者である。神の国が成就じょうじゅされる終わりの日に、主は私たちの罪の体を完全にあがない清めてくださるであろう。私たちは神の国の成就を待ち望みながら、罪と戦う。私たちは弱いが、主が共におられる。主の言葉を聞き、主に祈ることができる。主はいつも言葉と霊によって、私たちに生きる勇気を与えてくださる。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

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