愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。
コリントの信徒への手紙一13章4~5節
今日の聖句は、人間の愛の理想をうたったものではない。パウロが知った神の愛である。パウロはキリストに出会って、神に愛されていることを知った。それは、試練や苦難、悪意や迫害、飢えや死すらも、キリストの愛から私たちを引き離すことはできないと、彼に言わしめた愛である。
神の愛は「忍耐強い」。神は人間の罪を忍耐してこられたが、今この時、キリストを立てて、信じる者のために罪を償う供え物とし、義を示された(ローマ3:25~26)。
神の愛は「情け深い」。キリストは人々の苦しみをはらわたがちぎれるほどに苦しみ、深い憐れみを示された。キリストにおいてご自身を現わされた神は「情け深い」。
神の愛は「自慢せず、高ぶらない」。「キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられ」た(フィリピ2:6~7)
神の愛は「いらだたない」。キリストはご自分を十字架につけて嘲る人間にいらだたず、「父よ、彼らをお赦しください。彼らは自分が何をしているか分からずにいるのです」と祈られた。
神の愛は「恨みを抱かない」(悪を数えない)。キリストは私たちの罪を数えない。キリストは十字架の上で裂いた体と流した血によって、私たちのいっさいの罪を洗い清めてくださった。私たちはキリストに愛されて、「愛」とは何かを知り、愛する者になってゆく。「愛は神から出る」(Ⅰヨハネ4:7)。
著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/
朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。