神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます。
コリントの信徒への手紙一 10章13節
イスラエルが奴隷であったエジプトから救い出され、約束の地に向かって旅したように、信仰生活は天の国に向かう旅である。それは、イスラエルが荒野を通らされたように、決して平坦な道のりではない。たびたび、苦しい試練に襲われる。しかし神は、昼は雲の柱、夜は火の柱となって、荒野を旅するイスラエルの人々に同伴されたように、私たちの信仰の人生に同伴し、ご自身の臨在を示してくださる。今日の聖句は、この神の真実を味わい知る信仰者の告白である。
私たちは自分の人生を振り返る時、苦しい試練の道を通らされたが、神が私を憐れみ、時宜にかなった助けを与えてくださったという経験を何度もした。私たちが神を仰ぐ時も、そうでない時も、私たちを憐れみ、救いにあずからせてくださった神は真実であり、私たちを見守り、同伴し、持ち運んでくださる方である。そのことを心に留める時、私たちもパウロと共に、「神の恵みによって今日のわたしがあるのです」(Ⅰコリント15:10)と神を賛美する。
人生には試練がついてまわるが、特に、信仰の人生を生きようとする者には、信仰がふるいにかけられるような試練にあう。「主は愛する者を鍛え」(ヘブライ12:6)るからである。しかし、神は耐えられないような試練に遭わせることはない。「逃れる道」を備えておられる。安全な所に逃げ込む道ではない。神がイスラエルを約束の地に導いたように、神の約束は必ず成るという信仰に、私たちを堅く立たせてくださる道である。
著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/
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この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。