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朗読 『一日の発見 365日の黙想』5月18日

5月18日

なんと信仰のない時代なのか。いつまでわたしはあなたがたと共にいられようか。

マルコによる福音書 9章19節

 

 発作に苦しむ子供の父親が弟子たちの所に来て、汚れた霊を追い出してほしいと願ったが、彼らはできなかった。山から降りて来て、事情を知った主イエスは、今日の聖句を語った。信仰のない時代、神が見失われた世界には、悪霊が力を振るう。今日、人の命を破壊するさまざまな問題は、人間の努力次第で解決される生易しいものではない。主イエスは「この種のものは、祈りによらなければ決して追い出すことができないのだ」と言う。まさに、主は神を見失った世界に来て、私たちを信仰へと導く方である。
 主イエスは癒しに先立って、父親と一対一で対話する。そして、父親が「おできになるなら、私どもを憐れんでお助けください」と言うと、主は「『できれば』と言うか。信じる者には何でもできる」(23節)と言った。激しく迫る主の言葉に反射して、父親は「信じます。信仰のない私をお助けください」と叫んだ。信仰は、主イエスが近づき、語り、迫られる時、これに反射して魂が応えることである。父親は、もはや願いを叶えてもらう信仰ではなく、主の言葉に強く迫られて、「信じます」と告白した。「実に、信仰は聞くことにより、しかもキリストの言葉を聞くことによって始まるのです」(ローマ10:17)。
 父親は「信仰のない私をお助けください」と言った。私たちは本来、疑い、迷う不信仰な人間である。主イエスはそのような私たちに近づき、信じる者にしてくださるのである。父親が「信じます」と告白した時、子どもは悪霊から解き放たれた。主イエスの言葉に応えて「信じます」と告白し、「お助けください」と祈る時、主は私たちをあらゆる混乱から救い、神のご支配を現わされる。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

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