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朗読 『一日の発見 365日の黙想』5月8日

5月8日

人が土に種をいて、夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。土はひとりで実を結ばせる…… 


マルコによる福音書4章26~28節

 

 主イエスは冒頭のたとえで「神の国」の秘密を語った。福音という種がかれるところに、神の国は現われる。福音を聞いて、主イエスを信じる者たちが起こされるところに、神が真実と愛によって支配する神の国が始まっている。教会は地上でおいてすでに始まっている神の国である。
 農夫は種をくが、どうして種が芽を出し、成長するのか知らない。同じように、福音の種をく伝道者も、どうして主イエスを信じる者が起こされるのか知らない。「土はひとりでに実を結ばせる」。信じる者を起こし、成長させるのは神である。ここに神の国である教会の秘密が語られている。教会が進展してゆくのは、人間の業によるのではなく、神の業、聖霊による。聖霊は宣のべ伝えられる福音を通して、イエスを主と告白するキリスト者を生み、ご自身の教会において育む。こうして神の国は進展してゆく。
 神の国の進展が人間の業によらず、神の業によるのであるなら、私たちキリスト者はただ手をこまねいていればよいのか。そうではない。先に神の国に招かれた私たちは、主の僕として、主に託された福音の種まきをするのである。伝道する私たちにとって大事なことは、福音の種を芽生えさせ、成長させるのは神であるという信仰である。「神は、すべての人々が救われて真理を知るようになることを望んでおられます」(Ⅰテモテ2:4)。私たちは神の御心みこころを知る僕として、「御心みこころをなさせたまえ、御国みくにを来たらせたまえ」と祈りつつ、種まきにいそしむ。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

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