忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。
マタイによる福音書25章21節
主イエスは福音の恵みを活用するようにと、タラントンの譬えを語った。主人から五タラントンと二タラントンを預かった二人の僕は、すぐに出かけてこれを活用し、主人が帰って来た時、倍にして差し出した。主人は喜び、彼らに対して今日の聖句を語った。反対に、一タラントンを預かった僕はこれを失くすと大変と考え、地中に隠しておき、主人が帰って来た時、そのまま返した。すると主人は「怠け者の悪い僕だ」と言って、彼を追い出した。
忠実な僕とは、第一に、神を信じ、福音に拠って立って生きる者である。そうでなければ、せっかく受けた福音の恵みを味わうことがないばかりか、福音という宝まで取り上げられてしまう。私たちは神を信頼し、神に祈り、み言葉に聴従する信仰によって、福音の恵みの深さ、広さを経験する。第二に、忠実な僕とは、福音という宝を託してくださった神の信頼に応えて働く者である。自分だけが福音という宝をいただいて満足するのではなく、他の人にも福音の恵みが届けられることを願って、福音を宣べ伝えることである。それが私たちキリスト者に対する主の期待である。
「悪い怠惰な僕」と言われた僕は、主人を恐ろしい方であると思った。しかし、それは思い違いである。主人は僕たちの成果を問うたのではなく、預かったものを活用する信仰を問うたのである。神は愛であると知る私たちは、結果を恐れないで、神の期待と信頼に応えて福音を宣べ伝えよう。
著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/
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この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。