ようこそ西川口キリスト教会のホームページへ

地域と共に歩む桜並木の教会

教会員ページ
主日礼拝宣教要旨

「未来への希望」 石井 鉄也

2024年1月14日(日) 礼拝宣教要旨
聖書箇所:エレミヤ書 31章15-20節

 

「あなたの未来には希望がある、と主は言われる。息子たちは自分の国に帰って来る。」

エレミヤ書 31章17節


 預言者エレミヤは、主に背いたイスラエルの人達がバビロン捕囚により捕囚の民となり、二度と故郷に戻れなくなったことへの苦悩に満ちた嘆きと、難産で息を引き取ったラケルが、自分の息子たちと永遠の別れをしなければいけない、それは、慰めを拒むほどの苦しみであった、という2つの史実を並列することで、言い表すことの出来ない苦悩や悲しみを表現しています。
 それに対して主は、「あなたの苦しみは報いられる。」「あなたの未来には希望がある。息子たちは自分の国に帰って来る。」と約束しています。そして、「彼のゆえに、胸は高鳴り」「わたしは彼を憐れまずにはいられない。」とあるように、神はその裁きにあって痛みや苦しみを伴いながらも、常に心に留めて変わらずにイスラエルの民を愛していることがうかがえます。
 主はイスラエルの民を最終的には赦し、捕囚の民はエルサレムに戻ることが出来ました。しかしそれは、捕囚が始まって50年近くたった後に実現したと言われています。そのために自分の時代には故郷への凱旋という願い叶わなかった人たちが多かったことでしょう。しかしながら、彼らの子孫の代になって預言は成就しました。
 私たちは、キリスト教の信仰において、神様が時に適って祝福を与える時(カイロス)が来ることを信じます。それゆえに、このバビロンの捕囚のように、苦悩の中にあっても主は私たちを見捨てないということ、私たちの生きる時代にその祈りや願いが実現しなかったとしても、自分たちの子供や孫の時代になって聞き入れてもらえることを想います。現代も世界では各地で紛争、災害で多くの人が苦しみの中にあり、主の言葉が虚しく聞こえることもあります。今は慰めさえも拒むほどに辛くても、「あなたの未来には希望がある」という言葉を支えに主に拠り頼み生きていきたいと思うのです。

関連記事

PAGE TOP