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朗読 『一日の発見 365日の黙想』5月7日

5月7日

良い土地にかれたものとは、御言葉を聞いて受け入れる人たちであり、ある者は三十倍、ある者は六十倍、ある者は百倍の実を結ぶのである。

マルコによる福音書4章20節


 主イエスは「よく聞きなさい」と言って、種きのたとえで「神の国」を語った。神の国は、語る主イエスと、聞く私たちとの関係において実現する。「種をく人が種きに出て行った。いている間に、ある種は道端に落ち、鳥が来て食べてしまった。ほかの種は、石だらけで土の少ない所に落ち、そこは土が浅いのですぐ芽を出した。しかし、日が昇ると焼けて、根がないために枯れてしまった。ほかの種は茨の中に落ちた。すると茨が伸びて覆いふさいだので、実を結ばなかった。また、ほかの種は良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍にもなった」。
 「種」は神の国の福音である。種が落ちた道端とは、福音が語られても耳を傾けない人である。その心は踏み固められた道のように、既成観念で固まっているからである。石地とは、福音を喜んで受け入れたのに、試練に会うと脱落する人である。まだ福音が根を張っていなかったのである。茨の土地とは、福音を受け入れたのに、この世の思い煩いや富の誘惑のために実を結ばず、収穫の前に枯れてしまう人である。良い土地は、福音を受け入れ、神の言葉に信頼して生きる人である。その人は、永遠の命という神の国の祝福の実を結ぶ。
 神の国の福音は聞く人の応答に委ねられている。伝道者はこのことを良く踏まえた上で、農夫が収穫の喜びを胸に抱いて種をくように、神の言葉が実を結ぶことを期待しつつ、うまずに福音を語り続けるのである。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

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