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朗読 『一日の発見 365日の黙想』9月20日

9月20日

兄弟たち、あなたがたの中から、″霊″と知恵に満ちた評判の良い人を七人選びなさい。彼らにその仕事を任せよう。

使徒言行録6章3節

 初代教会は外からの迫害だけではなく、内部にも困難な問題に直面した。教会に「弟子の数が増え」(1節)たからである。ここで、信徒たちが「弟子」と呼ばれていることに注目したい。信徒は皆、主の弟子であり、祭司であり、伝道者である。使徒たちは、やもめたちの食事の世話を取り仕切っていたが、人数が増えて行き届かなくなり、苦情が出た。言葉の違い、育った環境により、各々の考え方や感性は違うため、人数が増えれば問題も生じる。教会はこれを神から与えられた課題と受け止め、神の導きを祈りつつ、皆でこれに対応することによって、福音宣教を前進させてゆく。
 そこで十二使徒は「弟子をすべて呼び集め」(2節)、会議を開いた。全会衆の参加による民主的運営である。使徒たちは「わたしたちが、神の言葉をないがしろにして、食事の世話をするのは好ましくない」と言って、今日の聖句のように提案をした。「七人」は食事の世話をする奉仕者、すなわち執事である。執事を選ぶ際の三つの条件は「霊」に満たされた信仰の人、物事を正しく判断できる知恵の人、人々から信頼されている人であった。全会衆はこの提案に賛成し、七人を選んだ。
 これによって、使徒たちは「祈りと御言葉の奉仕に専念する」(4節)ことになった。今日も、み言葉の宣教者が教会の諸事に追われて、祈りとみ言葉の準備を後回しにすると、教会は霊的な病気になる。「七人」は使徒たちがみ言葉の職務に専念できるように立てられた。執事の職務は、教会の運営が目的ではなく、み言葉の職務に就く者の働きを支えるものである。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

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