9月27日
さあ、バルナバとサウロをわたしのために選び出しなさい。わたしが前もって二人に決めておいた仕事に当たらせるために。
使徒言行録 13章2節
主を礼拝し、断食して祈っているアンティオキア教会の信徒たちに、聖霊が今日の聖句を告げた。聖霊は、主の言葉を聞き、祈る者たちに、教会が為すべき神の御心を告げ、これを遂行させる。使徒言行録は、使徒たち、信徒たちを宣教へと押し出し、御業をなさせた「聖霊の言行録」である。教会は神が決めた仕事に当たらせるために、パウロとバルナバの上に「手を置いて」(3節)、祈った。手を置く按手によって、教会はパウロたちの宣教が教会の業であることを確認し、その業のために聖霊と神の祝福を祈ったのである。こうしてパウロとバルナバはマルコを伴い、アンティオキアを出発した。一行は、セレウキア港から出航し、キプロス全島を巡回して伝道した。それからパンフィリア州のベルゲに渡った。ここで、マルコはエルサレムに帰った。伝道旅行は緒に就いたばかりであったが、若いマルコには厳しかったと推察される。ベルゲから山脈を越え、ピシディア州アンティオキアに入る。ここは古代の重要都市で、現在、丘の上にあるアウグストス神殿の遺跡と、中腹にあるユダヤ人会堂跡を見ることができる。パウロたちは「安息日に会堂に入って」(14節)、まずユダヤ人に伝道し、それから異邦人に伝道した。民衆はこれを聞いて喜ぶ者と、口汚くののしって反対する者とに分かれた。著者ルカは「永遠の命を得るように定められている人は皆、信仰に入った」(48節)と記し、人が救われるのは神の恵みによる選びであることを強調する。「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ」(ヨハネ15:16)。
著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/
朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。