2025年1月28日(日)
主日礼拝 宣教要旨
コリントの信徒への手紙二 5章16-21節
「神は、キリストを通してわたしたちを御自分と和解させ、また、和解のために奉仕する任務をわたしたちにお授けになりました。」
コリントの信徒への手紙二 5章18節
旧約聖書のヨセフの物語は、和解の深い意味を象徴しています。嫉妬に満ちた兄たちに売られたヨセフは、最終的に復讐ではなく赦しを選びました。「あなたがたはわたしに悪をたくらみましたが、神はそれを善に変え、多くの命を救った」(創50:20参照)という彼の言葉は、困難を超える神の計画と愛を語っています。
和解を生きることは、四つの基本的な次元で示されます。神との関係において、私たちは祈りと聖書の学びを通じて、深い交わりを育みます。神との和解は、私たちの存在を根本から回復し、新しいアイデンティティへの招きとなります。
人間関係における和解は、深い挑戦を私たちに突きつけます。誤解や長年の対立を乗り越え、赦しの精神を実践することは、キリストの愛に根ざした対話と相互理解によって可能になります。家族、職場、教会、地域社会において、私たちは和解の使者として歩みます。
自己との和解もまた、この生き方の重要な側面です。私たちは自らの過去、失敗、傷つきを受け入れ、神の無条件の愛によって癒されます。神は私たちの弱さも含めて、かけがえのない存在として愛してくださるのです。
被造物との和解は、地球の管理者としての責任を示します。環境保護、持続可能な生活様式、次世代への配慮は、神の創造への敬意を表す具体的な行動となります。
和解を生きる使命は、言葉ではなく行動によって示されます。キリストの模範に従い、愛と赦しを具体的に実践することで、私たちは壊れた世界に神の平和をもたらすことができます。
キリスト者として、私たちは和解の使者です。神は私たちを通して、分断された世界に希望と平和をもたらすことを望んでいます。葛藤や対立の只中にあっても、キリストの愛に根ざした赦しを選び取る勇気が求められるのです。
私たちは、神の愛に支えられていることを信じています。新しい年を歩むにあたり、私たちは神が示してくださる和解の道を信じ、互いに愛し、支え合う共同体として前進します。それは、キリストにある新しい創造としての歩みであり、神から与えられた喜びに満ちた使命なのです。