2023年4月9日 イースター礼拝宣教要旨
コリントの信徒への手紙一 15章16-21節
「復活、新たな始まり」朴 思郁 協力牧師
「実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。死が一人の人によって来たのだから、死者の復活も一人の人によって来るのです。」
コリントの信徒への手紙一 15章20,21節
イースターおめでとうございます!主イエスの復活を記念するイースターをお迎えし、敬愛する教会の皆さまと共に礼拝をもってお祝いできる恵みを心から感謝申し上げます。私たちはイースターを迎えて、復活の初穂となられたイエスの復活を通して示されたことについてご一緒に考えてみたいと思います。
まず、復活は、生命に関する新たな理解を与えてくださいます。私たちは、今日、バイオテクノロジー(生命工学)によって、以前の時代よりも人間の生命に多くの関心を持つようになりました。しかし人間の寿命が長くなることが人間の生命の課題を解決したことを意味するのではありません。私たちは、単に長生きすることを願うわけではなく、いのちの源である神によって生かされていることが、すでに永遠の命に連なっていると確信することができるのです。
そして、復活は、新たな自己理解を示しています。聖書では、古い自分を脱ぎ捨てて、新たな自分に変えられると言います。聖書は、以前の自分がキリストと共に十字架につけられたと言います。つまり、自分の罪の代価がイエスの十字架によって支払われたと言います。そして、十字架によってもたらされたことを記しています。それは、今生きているのは、以前の自分ではないと言います。なぜなら、今は、キリストがわたしの内に生きておられるからです。それこそ、復活によって与えられた新たな自己理解なのです。
さらに、復活は、新たな希望のメッセージであるということです。これまで不安と恐れを抱えていた弟子たちは,復活のイエスからの励ましと慰めによって、絶望から希望に変えられていくのです。そして、今までおびえていた弟子たちは、復活の主との出会いによって復活の証人として変えられていくのです。復活の主イエスに出会った人たちが、復活の証人として遣わされ、暗闇の中で苦しんでいる人々に復活による希望を伝えていくのです。
イースターを通して、私たちが覚えなければならないのは、今この世の中には、復活の希望を必要とする多くの人々が待っていることを覚えて、私たちは、イエス様のように、上からの目線ではなく、相手の立場に立って、仕えるものとして、神の愛、神の恵みを分け合っていくことです。新たな始まりである復活によってもたらされた恵みを覚えつつ、常に「イエスならどうなさるだろうか」を意識しながら生きることができればと願っています。