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主日礼拝宣教要旨

2019年10月27日(日) 礼拝宣教要旨 〝「目には目」以上の愛〟 マタイによる福音書 5 章 38-39 節

斎藤 信一郎 牧師

あなたがたも聞いているとおり、『目には目を、歯には歯を』と命じられてる。しかし、わたしは言っておく。 悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。

マタイによる福音書 5 章 38-39 節

 日本でも多くの人が耳にしたことがある「目には目を、歯には歯を」。これは聖書よりも古い紀元前 2200 年 頃、中東一帯を統一した古代バビロニア帝国のハンムラビ法典に起源があります。当時、加害者の関係者にまで 拡大して行われた復讐を、加害者本人に限定した世界最初の法律です。これに対し、同じ言葉を用いながら、被 害者に対する賠償責任を明確にしたのが後に登場する旧約聖書です。 主イエスの時代にも「目には目を、歯には歯…を持って償わなければならない。」という掟はよく知られてい ました。しかし、主イエスはこの掟に新たな光を投じたのです。上記聖句のように「右の頬を打つ」というのは、 右手の甲を使って相手の右の頬を打つ行為で、最上級の侮辱を相手に加える動作を指します。このような状況が 生じるのは、場合によっては打たれた人自身がそもそも加害者だった可能性があります。この辱めを受けた者は、 それ以上の賠償責任を求められない権利を獲得するとされています。しかし、主イエスはこのような掟に関わら ず、相手と真実の和解をするなら、それ以上の辱めを受ける覚悟をするようにと教えられました。 次は、実際に法廷で賠償責任に発展した場合の例です。通常多くの人が一つしか持たない、昼は寒さをしのぐ 外套、夜は毛布となる上着については取り上げられない権利を市民は持っていました。しかし、主イエスは、真 実の和解を相手に示すためには自分の一切の権利を放棄してでも和解を実現することを教えています。 同じく、主イエスの十字架を途中で担がされたクレネ人シモンのように、当時の法律では、ローマ軍に荷物な どを運ぶように命令された者は、一ミリオン(約 1.5 ㎞)を上限に強制的に服従しなければなりませんでした。 しかし、主イエスはどんなことでも神の子(クリスチャン)として勤めを果たすためには、自発的に心からして いることを行動で示すように教えられたのです。 自ら十字架を担ぎ、最後までこの教えの通りに生き抜かれた主イエスは、今も私たちの傍らに立ち、どのよう な隣人の要求にも同じ信仰で向き合うことができるように励まし、導いておられます


アイキャッチ画像 thanks!! to InspiredImages from Pixabay

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