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地域と共に歩む桜並木の教会

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主日礼拝宣教要旨

2019年4月7日(日)礼拝宣教要旨 「受け入れ合う喜びを持って」ローマの信徒への手紙 14章1-6節

朴 思郁  協力牧師

「信仰の弱い人を受け入れなさい。その考えを批判してはなりません。」
                   ローマの信徒への手紙 14章1節

 2019年度の私たち一人ひとりの歩み、また教会の歩みが主に祝され、恵み豊かなものとなりますよう心からお祈り申し上げます。パウロは、「信仰の弱い人を受け入れなさい」と、いわゆる「信仰の強い」人たちに「信仰の弱い」人たちを受け入れるように勧めています。パウロは、「わたしたち強い者は、強くない者の弱さを担うべきであり、自分の満足を求めるべきではありません」(15:1)とも言います。つまり、パウロも「強い者」グループの一員として、自分の仲間たちに勧めているように思われます。一見すると上からの目線で、相手を見下しているかのように聞こえるかもしれません。

 「信仰の弱い人」あるいは「強い者」の意味は、ローマの信徒への手紙が書かれた時代状況を考えなければなりません。パウロの言う「野菜だけを食べている弱い人」とは、主にローマに居住するユダヤ人移民者で、ユダヤ教の伝統を厳格に遵守していました。彼女/彼らはローマ帝国という異教社会において、ユダヤ教の「食の規定」によって食肉加工された「コーシャフード」を手に入れることができないため、やむを得ず「野菜だけを食べる」ことを選択したのです。「食の規定」は、単なる食の問題ではなく、異教社会の中で唯一の神礼拝者としてのアイデンティティーを保てる機能を果たしていたからです。

 一方、「強い人」とは、主にローマ在住の非ユダヤ人や海外生まれのユダヤ人たちで、ユダヤ教の伝統や規定に比較的に自由な人たちを意味します。異教社会の食文化に違和感を覚えない彼女/彼らは、「野菜だけを食べる」人たちを固陋(ころう)な考え方にこだわっていると「軽蔑」していたようです。パウロは「その考えを批判してはなりません」と言います。言い換えれば、「相手の立場に立って考え、思いやりの心をもって判断する」ように促しているのです。受難節を過ごす中、神ご自身が人間となられ、十字架の死に至るまで、徹底的に人間の立場に立ち続けられた主イエスの生き方を吟味しつつ過ごしたいと思います。

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