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主日礼拝宣教要旨

2016年8月14日(日) 礼拝宣教要旨「豚に真珠」マタイによる福音書7章6節

2016年8月14日(日) 礼拝宣教要旨 西川口キリスト教会 斎藤信一郎

 

主題)「豚に真珠」マタイによる福音書7章6節

「神聖なものを犬に与えてはならず、また、真珠を豚に投げてはならない。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたにかみついてくるだろう。」(6節)

 

「豚に真珠」という諺の意味を広辞苑で調べると、「高い価値あるものでも、それの分からないものには無価値に等しいことのたとえ」とあります。この諺は今回の聖書箇所から来ていると考えられますが、主イエスが人々に語っている内容は、これより少し深刻のようです。なぜなら、諺の方は豚に真珠を与えた側は特に被害を受けませんが、主イエスの言葉では、貴重な真珠を踏みにじられて傷物とされ、あるいは犬に噛みつかれるという攻撃に転じられてしまうからです。

私たちは時に自分本位に考えて、自分にとっていいと思うことを、相手の状況を十分に考えないままに押し付けてしまうことがあります。どんなに自分にとって役に立った神聖な福音であったとしても、時と場合によっては相手が精神的に落ち込んで、落ち着いて話を聞く気分になれないこともあります。そのような時に、無理に福音を押し付けようとすると、反対に相手の怒りを買うことになり兼ねません。

主イエス・キリストは人々から理解されず、裏切られ、十字架に架けられた時でさえ、人々を犬や豚のように自分より下の存在であるかのように扱うことはしませんでした。あくまで彼らの罪の重荷を担い、罪の痛みを背負った人間として対等に向き合い、最後まで彼らの救いのために執り成し祈られました。私たちが託されている福音は、私たちと同じ罪深い人間に与えられているものです。私たちはどこまで真剣に福音を伝える人々と向き合い、相手の立場や状況に沿った福音を語っているのか、問われているのではないでしょうか。

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