2024年6月2日(日)礼拝宣教要旨
聖書箇所 ヨハネの手紙4章一 7-12節
「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。」
ヨハネの手紙一 4章10節
6月は「教会共同体の絆」をテーマに、聖書の教えを深掘りします。現代社会はデジタル化やグローバル化により急速に変化しており、人々の孤立感が増しています。このような状況下で、教会は信仰共同体として互いを励まし、支える場を提供する重要な役割を担っています。ヨハネの手紙は、初期キリスト教会が直面していた試練と課題の中で、信徒たちに愛と真理を通じて互いを支えるよう励ますものです。本日は、ヨハネの手紙一4:7-12を通じて、神の愛が教会共同体の絆をどのように強化し、支えるかについて学びます。
まず、神の愛を知ることから始めます。ヨハネの手紙一4:7-8には、「愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです」と記されています。この教えは、神の愛を理解し、日々の生活でその愛を実践することが、私たちが他者を愛する基盤となると示しています。聖書研究や祈りを通じて、信徒一人ひとりがこの神の愛を学び、神との個人的な関係を築くことによって、教会共同体の絆はより一層強められるのです。
次に、犠牲的な愛の実践の重要性についてです。ヨハネの手紙一 4:9-10によると、神がイエス・キリストを世に遣わし、私たちに永遠の命を与えるために自らを犠牲にしました。これが最大の愛の証です。「わたしが来たのは仕えられるためではなく、仕えるために、多くの人の身代金として自分を献げるために来たのである」というイエスの言葉に従い、私たちも教会内で互いに仕え合うことが求められています。イエスの犠牲的な愛に倣い、互いに仕え合うことにより、教会はより固く結ばれ、神の愛が具体的に現れる場となります。
最後に、愛を通じて神の臨在を体験することは非常に重要です。ヨハネの手紙一4:11-12には、「互いに愛し合うならば、神は私たちの内にとどまり、神の愛がわたしたちの内で全うされているのです」と記されています。直接神を見ることはできませんが、愛を通じて神の存在を感じることができます。教会では、愛の具体的な行動を通して、信徒同士が互いに支え合い、祈り合うことで神の臨在を体験するのです。
これら三つの実践を通じて、教会共同体はさらに固く結ばれ、愛と協力の輪が広がっていきます。愛の源である神を知り、犠牲的な愛を実践し、愛を通じて神の臨在を体験することは、教会共同体を強化し、深い絆を築く上で極めて重要です。