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朗読 『一日の発見 365日の黙想』4月21日

4月21日

人は皆、上に立つ権威に従うべきです。神に由来しない権威はなく、今ある権威はすべて神によって立てられたものだからです。

ローマの信徒への手紙13章1節

 

 パウロは今日の聖句において、国家に対してキリスト者がどのような態度を取るべきかについて語る。国家もまた神が立てたこの世の秩序であり、神の支配のもとにある。為政者は神から権威を託されて、神と人とに仕えるのである。為政者が権威を託されて、上に立つのは、国民の命と人権を守るためである。この目的を遂行するために、国家は法律を定め、行政を行う。国家と行政の仕事はこの目的のためであって、国民を支配したり、他国を侵略するためであってはならない。
 パウロは、国家の権威は神に由来することを語った上で、国家に対して「良心のためにも、これに従うべきです」(5節)と勧める。「良心のためにも従う」とは、「良心が許さなかったら従うべきではない」という他の側面を含む。人間は権力を持つと誘惑に陥りやすい。為政者は神と人とに奉仕する者であるのに、しばしば神の名を利用したり、自分を神のように権威づけて、国民を従わせようとするのである。その時には、良心に従って、服従を拒否しなければならない。
 かつて日本も、天皇の名によって国民に国家への絶対服従を強要した。教会も時流に押し流され、国家の強要に屈した。教会の過ちの理由は、キリストの支配が人間の内なる魂だけにかかわり、国家とは無関係であると考えたことにある。イエス・キリストは私たちの個人的な主であるだけではなく、国家も地域共同体も家庭も支配する生の全領域の主である。


著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/

朗読はすべて教会員によるものです。文章と音声の転用はご遠慮ください。
この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。

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