口でイエスは主であると公に言い表し、心で神がイエスを死者の中から復活させられたと信じるなら、あなたは救われる。
ローマの信徒への手紙10章9節
「神がイエスを死者の中から復活させられた」とは、神による救いの成就であり、私たちを罪から解放して、死から命に移してくださる福音の宣言である。この福音はすべての人に宣べ伝えられ、今、その「御言葉はあなたの近くにある」(8節)。キリスト教の信仰は、今、宣べ伝えられた福音に「アーメン(真実です)」と言って受け入れ、「イエスは主である」と告白することである。そうすれば、神の救いがあなたに実現する。
今日の聖句の「公に言い表わす」とは、「皆が同じ言葉を言う」という意味である。キリスト教の信仰は自分の心の持ち方を問う信心ではない。宣べ伝えられた言葉(福音)を信じて、神を仰ぐのである。ゆえに、だれもが同じ信仰の言葉を告白する。日本人は信仰というと、心情に重点を置いて、恵まれたとか恵まれなかった、自分には信仰心があるとか無いとか、と言う傾向がある。これは信心であって、信仰ではない。
キリスト教の信仰は、宣べ伝えられた福音を受け入れ、「イエスは主である」と告白する決断を問う。「信仰は聞くことであり、聞くことはキリストの言葉から来ます」(17節)。それゆえ、聖書の言葉を聞くことが大切である。聖書が証言するキリストの言葉を「アーメン」と受けとめる時、キリストが私たちの内に働いて、救いの確信と恵みを与えてくださる。教会は信仰者たちが「イエスは主である」と公に言い表す場所である。皆が聖書を通して語られる神の言葉に「アーメン」と言い、皆で主イエスの名を呼び、「イエスは主なり」と告白するのである。
著者:内藤淳一郎 (1999年〜2014年 当教会主任牧師)
2020年にクリスチャンプレスに掲載されたご本人のインタビューを下記のリンクよりお読みいただけます。 https://christianpress.jp/naitou-junichiro/
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この朗読は『一日の発見 365日の黙想』の著者、内藤淳一郎氏の許可を得て、日本バプテスト連盟西川口キリスト教会が作成し毎日発信しております。