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主日礼拝宣教要旨

2018年10月14日(日) 礼拝宣教要旨「会衆主義の精神」使徒言行録6章1-7節

                               西川口キリスト教会 斎藤信一郎牧師

『そこで、十二人は弟子をすべて呼び集めて言った。「わたしたちが、神の言葉をないがしろにして、食事の世話をするのは好ましくない』使徒言行録6章2節

 聖霊降臨日以降、他国から巡礼で来ていた人々を含め、瞬く間に八千人を越える人々が信者になりますした。そのため、食糧配給が滞り、一部の人々から不満の声が上がります。この事態を深刻に受け止めた十二弟子は信者全体を招集します。事実上、初代教会最初の信徒総会です。
 十二弟子たちは、すぐにでも食糧配給調整のための専任者を決め、迅速に問題解決を図ることもできたはずです。しかし、彼らは教会内で不満の声が広がっていくのは別のところに原因があることを理解していたのです。信徒全体が最優先にすべき祈りとみ言葉に聞き、実践する時間が、日々の雑多な忙しさのために徐々に後回しにされるようになっていたことが真の問題だと考えたのです。自己犠牲をいとわず、自分よりも他者が優先されることをむしろ喜ぶのがキリストの弟子のはずでした。困ったことが起これば、不平不満を言う代わりに信者たち同士で協力して問題解決を図ればいいはずでした。しかし、日々の祈りとみ言葉に聞くことから遠ざかる時、神の御心に忠実に従い、聖霊の導きに従う霊性が失われて行きます。
 そこで使徒たちは総会を開いて悔い改めるべき点を共有し、全員で祈りを合わせ、専任の奉仕者を任命することによって事態を収拾し、教会のさらなる成長の機会とすることに成功するのです。続く話では、選ばれた専任者七人の内の二人がいかに忠実に祈りとみ言葉の奉仕に励んだかが語られます。
 これらの箇所から、伝道も牧会的事柄も信徒全体が担い合うべきことを教えられます。そして、大事な教会の事柄は総会を開き、信徒全体で決めていくことの大切さについて教えられます。会衆主義、それは牧師や執事などの特定の人に教会運営、問題解決、伝道や牧会を任せることではなく、信徒一人一人がキリストの体である教会の一員としての自覚を持ち、献身的に教会の働きに関わっていくことを意味しているのです。バプテストはそんな教会形成を大切にしています。

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