西川口キリスト教会 斎藤信一郎牧師
『サドカイ派は復活も天使も霊もないと言い、ファリサイ派はこのいずれをも認めているからで
ある。』
使徒言行録23章8節
本日は召天者を覚えて行う記念礼拝です。この世で人生を共にした家族を覚える礼拝ですが、私たち
は死んだ後、どうなると聖書は教えているでしょうか。イエスの時代、死後の理解で対立する二つのユ
ダヤ教のグループがありました。サドカイ派とファリサイ派です。共に所属メンバーは社会的地位が高
く、聖書に精通していて、教えを厳守する人々でした。上記聖書箇所にある通り、前者は死後の世界を
信じておらず後者は死後の世界や天使の存在を信じていました。
ある時にサドカイ派の人々が主イエスに、「もし死後の世界が存在するならば、再婚を繰り返した人
はその世界で誰と生活するのか」と尋ねています。その時、主イエスは彼らが正しく聖書を理解してい
ないことを語った上で、死後の世界では互いに結婚という形ではなく、皆が神の家族のような関係になることを教えています(マタイによる福音書22章、マルコによる福音書12章、ルカによる福音書20章参照)。
キリスト教には特徴的な死後の世界についての教えがあります。イエス・キリストが用意して下さっ
ている天国は、罪を犯すことのない世界です。この世では、だれもが罪を犯してしまうため、様々な不幸や事件が存在します。しかし、愛に溢れ、正義に満ちた神さまがおられる天国では、私たちは罪
を持った状態で存在することはできません。十字架で私たちの罪の裁きを代わって受けられた神の子イエス・キリストだからこそ、信じて救いを求める者たちの罪を完全に赦し、全く清めて下さることができるのです。この世で取り返しのつかない罪を犯した人も、心から罪を悔い改めて主イエスが与えて下さる救いにあずかる者は、神の家族として迎えられ、罪を犯すことのない天国で生きる希望が与えられているのです。