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2009年5月24日「わたしの証人として」

「『・・・あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。』」(使徒言行録1章8節)

 復活の主イエスに出会った弟子たちの中には、なお、古い望みが残っていた。この地に新たな政府がおこされ、主イエスがそのトップに立つのではないか、その時、自分たちは大臣にでもなれるのではないか、という希望である。しかし、主イエスは弟子たちの期待に反することを告げた。主イエスが宣べ伝えた「神の国」は、この世の国ではなく、いつか到来する永遠の神の支配であった。その到来の時は、ただ神が知る。イエスをキリストと信じる者は、その時まで、自分の国で大臣になるのではなく、自分の国を越え出て主イエスの「証人」として遣わされる。

 やがて主イエスは「天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった」(9節)。父なる神のもとへ、我々の感知し得ない領域へ行かれたのである。呆然と立ち尽くす弟子たちに、御使いは語った。「なぜ天を見上げて立っているのか」(11節)。弟子たちはこれから「主イエスの証人」としての使命を果たすために、置かれた現実の世界をまっすぐ見つめなければならない。弟子たちには何の力も知恵もない。しかし、主イエスはご自身を信じる者の群れに聖霊を送り、力を与えるために、父なる神のもとへ帰られたのである。

 この世で「主イエスの証人」として立たされる者の歩む先には、主イエスが待っていてくださる。終わりの日に再び来てくださるという主イエスの約束が成就することを待ち望み、その時までこの世で使命を果たすために聖霊を送って下さるようにと祈る群れ、それが「教会」である。            ;;”238″

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