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2008年9月14日

 兄弟たち、わたしの身に起こったことが、かえって福音の前進に役立ったと知ってほしい。(フィリピの信徒への手紙1章12節)

 フィリピの信徒たちは使徒パウロの投獄を聞いて、落胆した。福音を広めるために大きな働きをしているパウロが、囚われの身になって、自由に伝道できなくなったのである。しかも、牢に入れられたということは世間体のいいことではない。彼らはキリスト教が打撃を受け、福音伝道が停滞すると思って、落胆した。

 しかし、彼らの落胆は事実とならなかった。冒頭に語っているように、パウロがローマの兵営の牢に入れられることによって、かえって福音伝道が前進した。すなわち、キリストの福音がパウロの投獄がなければ、決して届かなかったローマの軍人たちに届いたのである。さらに、この事実を知ったキリスト者たちが、パウロの投獄においても、神が福音を前進しておられるという確信を得て、大胆にキリストを証するようになった。パウロは「自分の身に起こった」投獄という出来事の中にも働かれる神の御業に驚き、このことをフィリピにいる信徒たちに喜びをもって伝えた。

 この時、ローマ人たちに福音が届いたが、信じた人は多くはなかったであろう。しかし、この時から、福音はローマの社会に浸透し、300年の後、ローマ皇帝はキリスト教を国教とした。キリスト教を国教としたのは大きな間違いであったが、この時代に、福音が前進したという事実は知ることができる。

 今日まで、教会は迫害や社会の状況に振り回された。教会の内にも分裂があり、福音が曲げられる過ちも犯した。そのような時、教会は福音伝道の力を失った。しかし、思い違いをしてはならない。福音は、これを宣べ伝える者たちの能力や模範的な行いに依存しない。福音を前進させるのは神であって、神はその働きの手を休めることはない。神は時を選び、人を選んで、時宜にかなう御業を現わし、福音を前進される。私たちはこの事実を教会の歴史を通して知る時に、福音が停滞しているように見える今も、神は福音を全世界に宣べ伝え、神の国を来らせるために働いておられるという神の摂理を確信する。

 「神は、神を愛する者たち、すなわち、ご計画に従って召された者たちと共に働いて、万事を益となるようにして下さることを、わたしたちは知っている」(ローマ8・28口語訳)。;;”268″

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