2017年3月19日(日) 礼拝宣教要旨 西川口キリスト教会 斎藤信一郎
主題)「信仰継承の共同体」創世記第5章25~32節
「レメクは七百七十七年生き、そして死んだ。」31節
創世記第5章の系図は、実際に彼らが9百歳まで生きたかどうかは別として、それらの数字に明確な神のメッセージを読み解くことができます。系図の中で信仰継承の中心人物であるエノクを取り囲んで、子どもである8代目メトシェラは歴代1位、父親である6代目のイエレドも歴代2位の長寿でした。彼らもまたエノク同様に神の特別な祝福を受けて生きていたことがわかります。また、ノアの父となる9代目のレメクは777歳まで生き、洪水の数年前に死んでいますが、7という完全数を重ねることにより、彼もまた歴史に重要な役割を果たしたことが強調されています。彼の子どもとその家族だけが洪水後の世界を築き上げて行き、5章の主題である信仰の継承を成し遂げていきます。
そして、ノアについて言えば、他の先祖に比べて長男を与えられるまでに500年かかっています。もしそうでなければ、洪水までに多くの子孫が地上に増えて、箱舟にすべての家族を収容することは到底できなかったことでしょう。すべてが神の深いご計画とご配慮の中にあったことが分かります。
最後に、歴代3位と4位の長寿はノアとアダムであったことが計算で分かります。新世界の始祖となるノアと旧世界の始祖だったアダムにも神の特別な祝福が注がれ、多くの子孫を見届け、その信仰継承に関わることができたのです。
神の御心に生きるためには多くの信仰者の協力が必要です。それは今日の信仰共同体である教会にも当てはまるものです。私たちはたとえ血は繋がっていなくても、あるいは長寿を全うしない場合があっても、共に神の信仰継承の御業に参加することができるのです。私たちも信仰継承の共同体として神の御業にこれからも繋がって参りましょう。