2016年11月27日(日) 礼拝宣教要旨 西川口キリスト教会 斎藤信一郎
主題)「世界宣教の始まり方」使徒言行録11章20節
「しかし、彼らの中にキプロス島やキレネから来た者がいて、アンティオキアへ行き、ギリシア語を話す人々にも語りかけ、主イエスについて福音を告げ知らせた。」
世界伝道はどのように始まったのでしょうか。実はキリスト教徒に対する大迫害から始まっていったのです。7章によれば、食料配給の特別奉仕に任命されていた7人の一人、ステファノが福音宣教をしている時にユダヤ人たちから迫害され、殉教の死を遂げたことがきっかけでした。迫害は瞬く間に広がり、使徒たち以外のクリスチャンたちが全国に命からがら散って行くことになります。
8章では食料配給の奉仕についていた別の一人、フィリポがサマリアの町、続いてイスラエルの左南端、地中海沿いにあるガザの町に行く途中でエチオピアの高官カンダケという人物に伝道してバプテスマを授けます。事実上外国人伝道の第一号の記事です。続いて10章では使徒ペテロがイスラエルの北端にあるカイサリアの町に住むコルネリウスという百人隊長の家で福音宣教し、そこに集った親族一同が信じてバプテスマを受けます。
そして11章に入ると、初めはユダヤ人にしか伝道していなかったクリスチャンたちが、イスラエルの北に隣接するシリア国のアンティオキアという町で、ユダヤ人たち以外の異邦人に伝道して、多くの人が入信し、世界で最初のイスラエル以外の国の教会が誕生していくことになります。この伝道のきっかけを作ったのは、実は現在の牧師職のような人々である使徒たちでも、現在の執事職のような働きをしていたフィリポのような人々でもなく、名もない外国籍のクリスチャンたちだったのです。
このように使徒言行録に記録されている世界最初の世界伝道はイスラエルに訪れる外国人への国内伝道、そして外国で行う外国人伝道でした。世界宣教が初めからユダヤ人以外の名もないクリスチャンたちによって始められていったのは偶然だったのでしょうか。そうではなく、世界宣教は日本を含むすべてのクリスチャンの使命だと、神が示しておられるのではないでしょうか。私たちに与えられている世界宣教の業を共に担って参りましょう。