彼らは更に言った。「行って良い肉を食べ、甘い飲み物を飲みなさい。その備えのない者には、それを分け与えてやりなさい。今日は、我らの主にささげられた聖なる日だ。悲しんではならない。主を喜び祝うことこそ、あなたたちの力の源である。」(ネヘミヤ書 8章10節)
一時はバビロニア帝国に滅ぼされ、ほとんどの民も他国に連れ去られたイスラエルでしたが、エズラとネヘミヤによって王から赦しを得て崩れていた城壁の修復を手掛け、様々な困難の末に完成を見ます。その時に約5万人いた民は神に礼拝を捧げます。しかしながら、無条件に民は喜ぶことができませんでした。まだ多くの民は他国で囚人になったままでした。町も荒れ果てたままでした。しかし、このようなおよそ心から喜べない時に民は自分たちの悲惨な現実を嘆いて下を向く代わりに主を見上げ、主が共におられることを喜び礼拝することを選びました。そして自分たちがあらゆることに不足していることを嘆く代わりに、今主から与えられているものを生かし、分かち合うことにしました。神の御言葉に信頼して生きることを選び取ったのです。礼拝が終わり解散した彼らは、貧しい人も富んだ人も隣人同士互いに食糧を分け合い、その日豊かな食卓の交わりが引き続きなされていきました。その結果、民は期待以上の喜びと生きる力に満ち溢れる体験をすることになります。その原動力となったのが今回の御言葉です。どのような時であっても主を礼拝することを大切にし、共に主を喜ぶ群れを形成していきましょう。