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地域と共に歩む桜並木の教会

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主日礼拝宣教要旨

「真の平和のみなもと」 朴 思郁 協力牧師

2023年8月20日(日) 礼拝宣教要旨
聖書箇所:ガラテヤの信徒への手紙3章28節

 

「そこではもはや、ユダヤ人もギリシア人もなく、奴隷も自由な身分の者もなく、男も女もありません。あなたがたは皆、キリスト・イエスにおいて一つだからです。」

ガラテヤ信徒への手紙3章28節


 8月を迎えて、私たちは平和の尊さを再認識しています。この時期は、過去の歴史を振り返り、熟考し、課題に向き合う重要な機会です。現代社会では、数々の対立と紛争が存在し、国際的な対立だけでなく、民族、宗教、人種に関連する対立も拡大しています。こうした複雑な状況への対処には、単純な「善悪」の枠組みや過度な簡略化に頼るのではなく、現実の多面性を理解し、多様性を尊重しつつ過去の経験を適切に評価することが不可欠です。私たち信仰者は、神の言葉を「真の平和のみなもと」として受け入れており、さらに、神学者カール・バルトの神の言葉に関する理解が有益な示唆をもたらしています。
 まず、啓示された神の言葉であるキリストの受肉は、神の愛と平和の象徴です。この受肉を通じて、神の意志と真理が私たちに示されます。使徒パウロの手紙によれば、知恵と知識はキリストの内に秘められており(コロサイの信徒への手紙2章3節)、これを通じて神の御心と真の平和を理解し、信仰に基づく適切な対応を築くことができます。彼は、「キリストが私たちの平和であり、敵意を取り除き、和解をもたらした」(エフェソの信徒への手紙2章14-16節)ことを説明しています。キリストの犠牲によって、異なる人々が共同体となり、敵意が克服され、和解がもたらされたのです。
 同様に、記録された神の言葉は、歴史と知識による深い理解のために不可欠です。聖書の記録は過去と現在を結ぶ架け橋として機能します。詩編119編105節には、「あなたの御言葉は、わたしの足の明かり、私の道の光」と記されています。また、パウロのコリントへの手紙では、過去の出来事が私たちに戒めと学びをもたらす重要性が述べられています(コリントの信徒への手紙一 10章7-11節)。同じ過ちを繰り返さずに、成功と失敗からの知恵を活かし、現在の課題に対する智慧を得ることができるのです。
 最後に、宣べられた神の言葉は、信仰を実践に結びつける役割を果たします。この実践を通じて、聖書の教えを日常生活に適用し、信仰を実際の行動に移す方法を学びます。その結果、信仰が行動と判断に影響を与えることが可能です。たとえば、使徒パウロは、この世の論理に振り回されず、常に自己を見つめ直すことの重要性を力説しています(ローマの信徒への手紙一 12章2節)。こうした教えを実際の行動に結びつけることで、変革が生まれ、真の平和へ一歩ずつ近づくのです。
 このような神の言葉理解を深める過程を通じて、神の啓示による平和の深い理解、聖書の教えと過去の知恵の活用、そして宣べられた言葉に基づく現実への適切な対応の智慧を身につけることが可能です。私たちの絶え間ない協働と努力によって、複雑な現実に真摯に向き合い、真の平和の実現に向けて歩み続けることができればと願っています。

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