「わたしたちは洗礼者ヨハネからの使いの者ですが、『来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか』とお尋ねするようにとのことです。しかし、わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った。だから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」
ルカによる福音書22章32節
西川口キリスト教会 石水 泰
イエス様は、ご自身が捕らえられることも、ペトロが、鶏が鳴くまでに3度知らないと言うことも、すべて知っていらっしゃいました。そして、それだけではなく、その時にペトロが信仰そのものを捨ててしまうくらいにひどく打ちのめされるだろうことにも気付いていらっしゃいました。
すべてご存じでいらしたイエス様、その上で、神様にペトロのこれからのことを執りなしてくださっていました。それに気づいたペトロは、イエス様の愛の深さに、泣かないではいられなかったのです。
そして、イエス様ご自身も、ご自分に十字架のことが起きることを知りながら、それが本当に神様の御心なのかどうか、ゲッセマネでは血の汗を流して祈られ、十字架にあっても最後まで、神様に御心を聞きながら、天に召されました。そのようにして、イエス様は私たちのために死んでくださったのです。この十字架こそ、イエス様から私たちへの最大の執りなしでした。
そしてイエス様は、3日目によみがえり、父と子と聖霊の三位一体の神として、今も私たちと共にいて、一人一人のために執りなしてくださっています。
12月、アドベントの季節です。このような素晴らしい救い主が生まれたことを皆で祝う季節です。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(ヨハネ3:16)という御言葉を噛みしめ、今も共にいて執りなして下さるイエス様を思い、静かにクリスマスを迎えたいと思います。