「こうして、ロトの住んでいた低地の町々は滅ぼされたが、神はアブラハムを御心に留め、ロトを破滅のただ中から救い出された」
創世記 19章29節
服部 紘司 牧師(水戸バプテスト教会)
今日の聖書箇所は、ロトが神様によって救い出された体験について伝えています。この箇所を通して、神様が私たちを救い出してくださるとはどういうことかを知ることができます。
一つ目に、神様は私たちを、破滅の只中から救い出して下さいます。ソドムの破滅は、人間の罪によってやがて全世界に及ぶ神様の裁きを指し示しています。私たちはイエス様を信じることによりこの裁きから救われ、永遠の命を生きる者となりました。更にこの地上の人生においても、ロトのようにあらゆる災いから救い出されることを信じて祈ることができます。私たちは日常生活の中で、ロトのように、自分の身に迫っている破滅についてあまり意識しない者です。しかし、常に破滅から救い出された者であるという神の恵みを忘れずに、主を見上げて祈り続けましょう。
二つ目に、神様は私たちを、迷いの只中から救い出して下さいます。ロトは、生涯を通じて繰り返し主に命を救われていたにも関わらず、自分の目に良いと見える道を進み、この時もソドムから逃げ出すことをためらっていました。しかし主はロトと家族を、憐れみの御手をもって救い出されました。私たちも、ためらい迷う者ですが、イエス様はそのような私たちのために常に執り成して祈り、愛を注いで下さいます。
三つ目に、神様は私たちを、罪の只中から救い出して下さいます。罪から自分の力では逃れられない人間に、主は「命がけで逃れよ」と言われました。罪が後ろへ引き戻そうとする力はそれほど強く、ロトの妻は塩の柱とされてしまいました。しかし、私たちは、自分の力によらず、イエス・キリストの十字架の死によって、罪の支配から解放されます。今日、私たちは、私たちの命を救い出して下さるイエス様に対して改めて感謝をもって、破滅の只中から、迷いの只中から、罪の只中から、この命を求めて逃げ込んで行こうではありませんか。
アイキャッチ画像 from https://pixabay.com/images/id-4264012/