新潟主の港キリスト教会 福久 織江 牧師
「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」
使徒言行録16章25-34節
皆さんは、このみ言葉をどのくらい信じてらっしゃいますか? 私は、求道中はこのみ言葉が嬉しかったですし、文字通り信じていたように記憶しています。しかし信仰生活の中で色々なことを経験するうちに、自分の信仰を保つだけで精一杯となり、家族の救いが念頭に上らなくなっていきました。また神学部で聖書を文献として分析しながら読む作業を続けていくうちに、特に奇跡的な内容については、文字通りとるのではなく、別の解釈をするようになっていきました。
ところが、み言葉を斜に構えて読むようになっていた私に、主は次から次へと事を起こして下さったのです。
最初は、母が救いに導かれ天に召され、母の召天後2年して次兄がクリスチャンとなり、そし今年の3月、臨終を宣告された父が一時的に体調が回復しバプテスマを授けられ召天していきました。そして残りの長兄も、日曜日が忙しい飲食店の仕事をやめる時が来たら、クリスチャンになると、そう父の葬儀後に言ったのです。
私の今日の証が、希望となる方もいらっしゃれば、一方で、辛いだけの方もいらっしゃるのではと思うのです。でもどうか、自分の信仰が足りなかったからではないか、祈りが足りなかったからではないか、とご自分を責めないでほしいのです。
ある人には、このみ言葉は叶えられ、ある人には別のみ言葉が叶えられていく、そういうことも有るのではないかと思うのです。私は両親の救いより、それぞれの癌の癒しを一生懸命祈りましたが叶えられませんでした。
なぜ全ての祈りを叶えて下さらないのか、私たちのなぜ?どうして?に神が答えて下さらないのか、私たちには分からないのです。神の全てを知ることは、人間には許されていませんから。
ただ、私が今お伝えできることとすれば、私たちの身の上に何が起ころうと、世界がどうなろうと、それでも尚、この世界は神の愛で満ちている、ということです。ですから、たとえ自分にみ言葉が成就しない時があっても、主の愛を疑わずに、主にある兄弟姉妹と励ましあいながら共に生きていこうではありませんか。こここそが、私たちが立ち続ける場なのですから。
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