斎藤 信一郎 牧師
『 あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。 』
ルカによる福音書2章12節
当時の羊飼いたちは、羊の群れと共に夜は外で野宿をしていました。職業柄、礼拝と聖書の掟を守ることが困難だったため、敬虔なユダヤ人たちからは聖書の教えを守らない人々として差別されていました。しかし、神は世界で最初にイエス・キリストの誕生をその羊飼いたちに知らせたのです。
遣わされた天使は、羊飼いたちにメシア、即ち救い主誕生の大きな喜びを伝えます。しかも、羊飼いたちが幼子を捜し当てられるように、特別なしるし
頃、ローマ皇帝の命令で出身地に戻って登録手続きをする全国規模の人口調査が行われました。どこの町の宿屋も家も帰省客で混み合っていました。その中から生まれたばかりの幼子を捜し当てることは極めて困難なはずでした。しかし、飼い葉桶のある家畜小屋であれば、話は別です。それは悪天候や雪の日などに、羊たちをかくまう場所だったので、羊飼いたちだからこそ、探し当てることが可能な場所でした。
当時の家畜小屋は、岩山の斜面などを掘って作った大きな洞窟が多くありました。町で死者が出た場合に、遺体に防腐処置をする一時安置所としても利用されていたようです。そのために、そこには普段から遺体をくるむ亜麻布の在庫も置かれていたといいます。それに幼子イエスがくるまっていたと考えられます。将来の十字架のあがないの死の後にくるまれることとなる亜麻布を連想させます。
神はそれほどまでに準備を整えて、全世界に先駆けて羊飼いたちに救い主の誕生を知らせたのです。ここに全人類への大切なメッセージがあります。神はあらゆる人をイエス・キリストをとして神の特別な祝福の中へと導いて下さろうとしていることをクリスマスの出来事を通して示して下さったのです。その福音は今では西川口教会にも届けられたのです。メリー・クリスマス!
アイキャッチと動画
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