斎藤 信一郎 牧師
「彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた。」
使徒言行録1章14節
主イエスが召天されてから、聖霊降臨日を迎えるまでの10日間の間に、聖書は次のような出来事を報告しています。弟子たちは、安息日でも外出が赦されていたエルサレムから約900m圏内にあったオリーブ山に出かけています。そこは、弟子たちが主イエスと「いつものように」出かける場所(ルカによる福音書22章)でした。そこへ出かけた目的の一つは祈るためだったと考えられます。
そこからエルサレムに戻って来てからも、イスカリオテのユダを除く11人の弟子たちは、宿の二階広間で心を合わせて祈っていたことが語られています。そこには以前から主イエスに従っていた女性たちと主イエスの母マリアだけでなく、主イエスの兄弟たちが同席していたと書かれています。マルコによる福音書6章によると、主イエスには4人の弟と最低でも2人の妹がいました。
弟子たちは数日後に起きる聖霊降臨日を境に大胆に全世界に向けて福音宣教を開始していくことになりますが、それまでの間においても常に彼らを支え続けた人々の存在があったことを聖書は証言しています。それが今回の箇所であり、主イエスが存命中もガリラヤから同行していた奉仕者たちでした。
ヨハネによる福音書を基準にすると、主イエスが弟子たちと宣教活動を行ったのは、約3年半でした。現在でも神学生の多くは3~5年間学びます。そして、その間に教会や連合、そして多くの方々の物心両面の支援を受けながら、神学校での学びをしていくことになります。
日本バプテスト連盟では、この時期毎年、神学校を覚える時を持ってきました。一人の献身者が教会に赴任していくまでには実に多くの人々が関わっていきます。神学校関係者、神学寮、宣教研究所、派遣教会や在学時の受け入れ教会、そして壮年会連合を含め、その他多くの人々の支援の中で献身者は卒業していくことになります。西川口教会もその一つです。共に献身者のために祈り、支えて参りましょう。
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