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主日礼拝宣教要旨

2019年3月17日(日) 礼拝宣教要旨 「メルキゼデクが果たした役割」 創世記14章14-20節(参照14章)

斎藤 信一郎 牧師

『「敵をあなたの手に渡された/いと高き神がたたえられますように。」アブラムはすべての物の十分の一を彼に贈った。』

創世記14章20節

 14章の冒頭には、カナン地方の一部および周辺諸国が二つに分かれて戦争が起きたことが語られています。アブラムの甥のロトが住んでいたソドムの王も参戦して破れ、ロト一族が捕虜として連れ去られます。それを聞いたアブラムは普段から戦に備えて訓練して来た僕たち318人を引き連れて追跡し、強大な敵に勝利を収めて凱旋します。その時に出迎えたのが後にエルサレムと呼ばれるようになるサレムの王メルキゼデクと逃げ延びたソドムの王でした。

 意気揚々と凱旋したアブラムに対し、メルキゼデクはパンとぶどう酒で出迎えます。主の晩餐を連想させる「パンとぶどう酒」がセットで初めて登場する箇所です。メルキゼデクはアブラムを祝福し、神がアブラムに勝利をもたらしたのだと宣言して礼拝を導きます。彼は王であると共に祭司でもありました。ヘブライ人への手紙5~7章には、メルキゼデクとは「義の王」、また「サレムの王=平和の王」を意味するとあります。そして、キリストを指し示す人物だとあります。アブラムはメルキゼデクとの出会いにより、今回の大勝利によってカナン一帯を支配下に置く新たな王となる誘惑から救われます。そして、手に入れた物の中から十分の一をメルキゼデクに献上します。聖書で十分の一献金が登場する最初の箇所です。その精神とは、神によって命をあがなわれ、新たに生きる希望を与えられていることに対して最大限の感謝の信仰を示すものでした。

 今回の戦いには普段から同盟を結んでいたマムレ三兄弟も一緒でした。彼らもアブラムの要請で命を掛けて戦った戦友たちでした。アブラムは彼らに戦利品を取らせた上でソドム王に属するものはすべてソドム王に返します。神が近隣との同盟関係を祝福して下さったように、私たちも協力伝道の大切さをこの箇所から示されます。年度末を迎えました。改めてスチュワードシップ(神が与えて下さっている様々な恵みの良き管理人)の精神を大切にしながら新年度に向けて歩み出したいと願わされます。

(アイキャッチ画像はこちらよりいただきました Dan FadorによるPixabayからの画像)

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