2023年10月22日(日) 合同礼拝 宣教要旨
聖書箇所:ルカによる福音書 12章22-32節
「命のことで何を食べようか、体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切だ。」
ルカによる福音書12章22節
西川口キリスト教会と花小金井キリスト教会の合同礼拝の恵みに感謝します。
わたしたち人間は目の前のことしか見えないもので、時として見ているのに見えていないこともあります。散歩時、道端の花や空を飛ぶ烏に目を留めることはありますか? 心の悩みがあると、目の前のものさえ見逃し、神の臨在を見失うことがあります。
主イエスは、「命のことで何を食べ、体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物より、体は衣服よりも大切だ」と教えています。食べ物や着るものも大切ですが、何を食べ、何を着るかと思い悩むことで、本来見るべきもの、聞くべき言葉を見失わないよう、主イエスは空飛ぶ烏や野に咲く花を通じて、神の臨在と支えを感じる霊的感性を取り戻すように呼びかけています。
また主イエスは、「あなたがどれほど思い悩んでも、寿命を延ばすことはできようか」と言われ、いのちについての恐れや悩みが、今という「いのち」の時間や、誰かと共に生きる「いのち」の喜びを見失わせることがあると教えています。そして、主は「いのち」を与え、「いのち」を生かし、「いのち」を終わらせるのは神であることを思い起こさせています。明日のことはだれにもわかりませんが、確実なことは今わたしたちが生きていることです。主イエスは、今日という日を明日の悩みに使わないように語りかけています。
最後に、「小さな群れよ、恐れるな。あなたがたの父は喜んで神の国を下さる」と主イエスは言われました。「大きな群れ」ではなく「小さな群れ」と言われたことに希望を見出します。政治、経済、軍事的な力に依存せず、一人一人が人として大切にされ、愛される「小さな群れ」において、神の国の喜びは体験されるのです。わたしたちは、その「小さな群れ」の一つ一つとして、この世界に神の国の喜びが広がるようにと、祈り続けていこうではありませんか。