2023年10月15日(日) 主日礼拝 宣教要旨
聖書箇所:ローマの信徒への手紙 11章33-36節
「すべてのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっているのです。栄光が神に永遠にありますように、アーメン。」
ローマの信徒への手紙 11章33節
私たちは、この頃、使徒パウロの祈りを取り扱っています。使徒パウロは初期キリスト教の著名な伝道者であり、彼の変革は非常に衝撃的なものでした。最初はキリスト教徒を迫害する立場で、キリスト教の殉教者ステファノの石打ちの場面にも立ち会いました。しかし、ダマスコへの旅路中、天からの光とともに「サウル、サウル、なぜわたしを迫害するのか」という声を聞いたその経験をきっかけに、彼の心は一変しました。この出来事は「パウロの回心」として広く知られるようになりました。
回心後のパウロはキリスト教の真髄を伝える役目を果たし、多くの人々にキリストの教えとその深い意味を理解させました。特に彼の「ローマの信徒への手紙」では、神の恵みや贖いについての考えを展開しました。彼は善行よりもキリストの贖いを信じることでの救いを強調し、彼の「信仰義認」の教えでは、人間が罪人であるにも関わらず、イエスの死と復活を信じることで神の義を得ることができると説きました。
ローマの信徒への手紙11章33節から36節は、神の富や知恵、知識の偉大さを讃え、感謝の重要性を強調しています。信仰の中心としての感謝は、神への尊敬と敬意を表し、私たちの生活に喜びや満足をもたらします。感謝することで、私たちは自己中心から解放され、謙虚な心で神の愛や導きを日々の生活に取り入れることができます。また、今日の聖書箇所では、従順の重要性も強調されています。私たちが完全に理解することのできない神の意志や計画に対して、心から従うことが信仰の核心であり、それによって神の計画や栄光の中での私たちの役割が明らかになります。さらに、スチュワードシップの重要性も説明されています。私たちが持っている資源や才能は神からの贈り物であり、それを適切に使用し、効果的に活用することが私たちの責任です。この使命を果たすことで、神の栄光のためや他者のために行動することが強調されています。
使徒パウロの教えの中で、特に今日の聖書箇所は、キリスト教の中心的な価値や理解、そして日常の信仰生活における姿勢に関する深い洞察を私たちに提供しています。感謝と従順の心をもって、神の御旨を深く理解し、実践することが、私たち信仰者の歩むべき道であり、その中で真の喜びや満足を見つけることができるのです。