コヘレトの言葉8章17節
神のすべての業を観察した。まことに、太陽の下に起こるすべてのことを悟ることは、人間にはできない。人間がどんなに労苦し追求しても、悟ることはできず、賢者がそれを知ったと言おうとも、彼も悟ってはいない。
「空しい」という表現が異様に多出する「コヘレトの言葉」のテーマはある聖書学者によると「生きる」だと言う。空しいからこの世に生きることをあきらめるのではなく、空しく先が見えないからこそ今、最善を尽くして生きよ、と。
明日のことは誰にも分からないのであれば、将来を過度に案じることこそ空しい。空しさすら感じないほどに今この時を真摯に、
ひたむきに生きることができるように、主の導きと励ましを願うばかりである。
「だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」(マタイによる福音書6章 34節)
K.T