「その兄弟のためにもキリストが死んでくださったのです。」
コリントの信徒への手紙一 8章11節
西川口キリスト教会 戸田 浩司
コリント教会は偶像に供えられた肉を食べて良いのか、という問題に直面していましたが、パウロの応答から、私たちが今日、信仰者として生きながら直面する課題に際して最も大切な事柄を教えられます。 それは、様々な弱さや過ち、不完全さを抱えている私たちのために、キリストが支え導いてくださるということです。
私たちは習慣や固定観念に囚われやすい弱い者です。また他人の影響を受けて罪に誘われ心が弱くなることがあります。周囲からの無言の圧力に耐えかねて自分の意思とは反対の方に流されたりもします。だ からこそ強いと思える立場にある者は、他人からの影響を受けやすい弱い者への配慮が必要だとパウロは言います。
さらに私たちは周囲の人の良心を傷つけ、キリストに対して罪を犯すことがあります。私たちが信仰に生きるとは、何らかの完全さや完璧さを求めることではありません。むしろ、弱い私たちが互いにゆるし合い、助け合いながら、共に主イエスにならって歩ませていただくことが信仰に生きるということなので す。弱い者、またイエスキリストに対して罪を犯した私たちを主は憐れんでくださいました。私たちのために十字架上で命を捨ててくださった主を仰ぎながら歩んでまいりたいと願います。