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主日礼拝宣教要旨

2022年6月5日(日) 在宅主日礼拝 宣教要旨 「隔てから絆へ」 使徒言行録2章1-4節

「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。」

使徒言行録  2章1-4節


朴 思郁 協力牧師

 本日はペンテコステの礼拝として捧げています。私たちは、聖霊降臨日とも言われるペンテコステのために、特別な儀式を行うわけではありませんが、ペンテコステが持つ意味を改めて思い起こしながら、今、私たちが置かれている状況において、ペンテコステから促される教えを受け止め、それぞれの信仰生活、また教会活動にいかしていけたらと願っています。
 聖書に描かれているペンテコステの出来事の風景は、「炎のような舌」と、何か見える形にして、聖霊が降るというふうに表現されています。しかし生々しい様子より大切なのは、電撃的な神の介入によって、これまで人間の間を隔てていた壁が取り壊される様子であると思います。創世記11章の「バベルの塔」の物語が分裂と断絶の象徴として言われているように、ここでは、隔ての壁と象徴されていた言葉の壁が取り除かれることでした。それは、単なる言葉だけにとどまらず、人間の自己中心的な生き方によってつくられた、ありとあらゆる隔ての壁が取り除かれる代表的な出来事なのです。
 隔ての壁を取り壊すのは、他ならぬ、聖霊の神ご自身であるということがペンテコステに示されている意味なのです。その分裂と断絶の隔てを取り除かれる聖霊ご自身の働きが託されるのは、他ならぬ、教会共同体なのです。ここに教会を教会たらしめることが示されているのです。それは、これまで神と人間、人間と人間、そして人間と被造物の間を隔てている、ありとあらゆる隔てを取り壊し、神との絆、人間との絆、被造物との絆を取り戻すことです。それを私たちは、「和解のつとめに仕える」と表現しています。その働きのために、教会共同体は、神によってこの世に遣わされているのです。
 私たちは、ペンテコステを迎えて、その隔てから絆へ、関係性を取り戻す教会の働きが如何にして可能なのかを改めて覚えなければならないと思います。それは、私たち人間の力ではなく、神によるものであることが、このペンテコステの出来事に示されている最も重要な教えであると思います。ビジョンを与えてくださり、勇気と力を与えてくださる聖霊ご自身が私たちを先立って導いてくださることを信じつつ、私たちみんなが心を合わせてこれからの教会形成に励んでいけたらと願います。


アイキャッチ画像 https://pixabay.com/images/id-3409249/

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