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主日礼拝宣教要旨

2022年4月17日(日) イースター礼拝 宣教要旨「復活の初穂として」 コリントの信徒への手紙一 15章 20-22節

「しかし、実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。」

コリントの信徒への手紙一 15章20節

朴 思郁  協力牧師

 イースターおめでとうございます!今日を生きる私たちは内外的に厳しい現実の中で、先が見えないときを過ごしています。イースター礼拝を通して、主イエスが示してくださった復活の希望をもって、今日を生きる新たな心を整えるときになればと願っています。
 さて、新約聖書の四つの福音書には、イエス様の復活の内容が記されていますが、いずれもイエスの復活を伝えた人たちが目の当たりにしたのは、遺体のない、空虚な墓でした。復活は神秘の出来事なので、神はその復活の瞬間を人間には示されていなかったかもしれません。創造の出来事やイエスの受肉、そして復活の出来事も、すべて歴史の中で起こった歴史的な出来事ですが、それを客観的に証明しようとする試みは、無謀であると思われます。わたしたちは、信仰によってのみ、復活に関する歴史的な証拠を心から受け入れることができますし、その信仰は、神の恵みによってのみ、与えられると思います。
 復活と関連して、使徒パウロは、「死者の復活がなければ、キリストも復活しなかったはずです」(コリント一15:13)と言います。使徒パウロは、何度も「死者の復活がなければ、」と繰り返して言っていますが、それは、復活を信じなければ、キリスト教の信仰はむなしいということを強調するためです。使徒パウロが復活について、パウロならではの説明をしている本日の箇所は、キリストは、死者の中から復活し、眠りについた人たちの「初穂」となられたと言います。使徒パウロが、ここで収穫に関する話を取り上げている理由は、アダムとイエス様を対比しながら、生と死について説明しようとしたのでした。パウロは、農業を通して、初穂がそれに続く収穫の状態を示しているように、私たち人間の実存について、大切な教えを示しているのです。つまり、神は、死者の中にあるイエスを復活させることによって、復活の初穂であるイエスを信じる私たちも、もはや死が支配することができないということを示してくださったのです。
 聖書で初穂という言葉は、単にイエス様に限って、用いられているわけではありません。イエス様が私たちのための復活の初穂になられたことと同じく、私たちも他の人々のための復活の初穂にならなければならないのです。復活は、復活させる方のためのものではありません。それは、私たち人間、そして全ての被造物のためです。復活の希望は、他者のためであるということを覚えつつ、不安と絶望に満ちたこの世界に向けて、復活の初穂として、希望を示していけたらと願います。

アイキャッチ画像 https://pixabay.com/images/id-1400023/

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