西川口キリスト教会 戸田 浩司
テモテへの手紙二4章2節
パウロが2節でテモテに教え示している3つの事柄を見ていきましょう。
第一に、福音宣教のために私たちが置かれている状況を見極めることです。折が悪い時はどうしても御言葉を語りづらくなりがちです。よく考えてみますと、折が悪いと思った時には私たち自身の事情や都合によって何かと理由をつけて、御言葉を語ることをためらってしまうのではないでしょうか。
二つ目は私たちは何を伝えなければならないか、についてです。聖書は聴こえの良い言葉ばかりが並んでいる訳ではなく、神様の性質には義なる神という側面があることを私たちは忘れてはなりません。
「わたしはあなたがたに乳を飲ませて、固い食物は与えませんでした。まだ固い物を口にすることができなかったからです。」(コリントの信徒への手紙一3章2節)
ときには受け止める人にとってはそのような固い食物となる福音を伝えていかなければならないこともあります。
そして3つ目は私たちはどんな姿勢で福音を伝えなければならないのか、ということです。誰もが御言葉を歓迎して受け入れてくれるとは限りません。相手が御言葉に耳を傾けてくれる時が来るのを忍耐強く待ち続けなさい、と聖書は言います。
忍耐して、我慢して、その結果生まれる希望に目を向けることで、今は厳しくて辛いと思えるこの現実を耐え抜くことができるよう、聖霊が導いてくれることを聖書は約束しています。
「わたしは、戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました。 今や、義の栄冠を受けるばかりです。正しい審判者である主が、かの日にそれをわたしに授けてくださるのです。しかし、わたしだけでなく、主が来られるのをひたすら待ち望む人には、だれにでも授けてくださいます。」(テモテへの手紙二4章7~8節)
今は御言葉を宣べ伝えるタイミングとしては折が悪いと思えるかもしれません。しかし現在のコロナ禍のような時にこそ、義の栄冠を授けてくださるその時を希望をもって待ち望み、どのような状況にあっても福音を共に宣べ伝える私たちでありたいと願います。
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