朴 思郁 協力牧師
「主の成し遂げられた驚くべき御業と奇跡を/主の口から出る裁きを心に留めよ。」
詩編105編5節
本日は、献堂10周年記念感謝礼拝として、皆さまと共に礼拝を捧げることができまして心から感謝を申し上げます。献堂10周年を迎えて、詩篇を通して、私たちの感謝の心を表しながら、これからの私たちの持つべき姿勢を整えることができればと思っています。詩篇105篇は、104篇から106篇まで続く連作の詩篇のうち二番目に当たります。これらの詩篇は、すべてをお造りになった創造主を賛美すること、そして、歴史の中で神の民を救い出してくださった救い主を賛美することが主な内容になります。
とりわけ詩篇105篇は、過越しの祭りのような特別なときに、イスラエルの人たちが自分たちの歴史を振り返ってみるために作られたと思われます。イスラエルの民は、共に歴史を振り返る際に、何よりも、歴史の中で自分たちを導いておられる神を賛美し、その神の臨在を求めました。そして、出エジプトを通して、ご自分の民を救い出し、約束の地に導いてくださった神の御業を覚えることによって、自分たちは何者なのか、いわゆる「民族的なアイデンティティー」を確かめることができたのです。
詩篇105篇を通して、献堂10周年を迎える私たちが覚えなければならないことは何でしょうか。何よりも、神は今も生きておられ、働きかけてくださるという「神の存在」そのものを覚えることです。そして、これまでの私たちの教会の歩みの中で、神の成し遂げてくださった「御業」を覚えることです。さらに、神は私たちに、「今、何を望んでおられるのか」を覚えなければならないと思います。私たちは、神が今も私たちを心がけていてくださることを覚えつつ、今まで私たちのためになさってくださったことを数えることが大切であると思います。
私たちの「いまを生きるちから」の源は、他ならぬ、神を賛美し、神の臨在を切実に願い求めること、神の成し遂げてくださったことを覚えることであると思います。私たちは、インマヌエルの主がいつも伴ってくださり、今の時代にめげずに、信仰に基づく勇気をもって、立ち向かっていくことを期待されていることを覚えつつ、これからもこの地における福音宣教の使命を果たしていければと願います。
アイキャッチ画像 Thanky you!! to Dorin BudeanuによるPixabayからの画像