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主日礼拝宣教要旨

2019年7月21日(日) 礼拝宣教要旨 「伝道の原点」 マタイによる福音書 10章5-12節

斎藤 信一郎 牧師

「病人をいやし、死者を生き返らせ、重い皮膚病を患っている人を清くし、悪霊を追い払いなさい。ただで受けたのだから、ただで与えなさい。」
                                                  マタイによる福音書10章8節

 主イエスが十二弟子を任命して間もなく、未熟な弟子たちを二人一組で町々に遣わされました。その時の異例づくしの指示が興味を引きます。まず同胞のユダヤ人たちを「失われた羊」と呼び、真実の聖書の福音を見失っているとして、彼らに「天の国は近づいた」と伝道するように命じました。この言葉に込められた意味は様々に考えられますが、「神の御心とご支配が豊かに分かち合われるみ国が到来しつつある」と伝道するように教えられたと理解できます。伝道などまともにしたことがない弟子たちにとって、これは十分高いハードルだったことでしょう。しかも、主イエスはたたみ掛けるように次々と弟子たちに実行困難な指示を出されます。病人を癒し、死者を生き返らせる。重い皮膚病(当時は回復が困難で伝染すると怖れられていた病気)を清める。そして悪霊を追い払うという内容でした。どれ一つとっても常識的には出来そうにないことばかりでした。
さらに主イエスは、現地に出かける際にもお金も着替えも持たず、旅の途中の護身や怪我の時に重宝する杖さえも持参しないように指示するという徹底ぶりでした。その上現地では、滞在先となる家を見定めて「平和があるように」と挨拶を交わすように命じ、そこを拠点に町を離れる時まで伝道に専念するように教えられました。どこまでも異例づくしの指示に弟子たちはどれほど戸惑ったことでしょうか。当時と現代とでは状況は違っていても、我々にとっても極めて尻込みしてしまう主イエスの指示です。滞在先の家とは、現代の教会と考えることもできます。
伝道がどんなに困難で自分たちに絶対に出来るはずがないと思えるとしても、最初から最後まで主イエスの言葉に信頼し、共に励まし合いながら伝道することを示されます。この信仰を実践した結果、喜びの報告をすることになる弟子たちでした。現代においても伝道の原点について考えさせられる主イエスの教えです。


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Thanks!! to  Jon Tyson on Unsplash

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