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主日礼拝宣教要旨

2018年4月1日(日) 礼拝宣教要旨「生きる希望のはじまり」マタイによる福音書 28 章 1〜10 節

西川口キリスト教会 朴 思郁 協力牧師 

 聖書に書かれている「マグダラのマリアともう一人のマリアが墓を見に行った」という言葉には、どんな意味が含まれているのでしょうか。男性中心的かつ家父長的な中近東の文化の中で、女性蔑視という社会的差別を受けるほか、重度の精神的疾患を患い、宗教的な差別にもさらされて、二重、三重の差別を受けていた彼女たちに主イエスの教えと生き方は、まさしく「福音」そのものでした。主イエスに癒やして頂き、新しい人生を取り戻した彼女たちは、当時の文化では、きわめて稀な「女性弟子」として、物心両面でイエスと十二弟子たちを支えることはもちろん、福音宣教の一翼を担うようになりました。

 ところが突然の主イエスの逮捕と十字架上の死は、青天の霹靂のような出来事でした。主イエスの死は、もっとも頼りにしていた存在が突然いなくなった悲しみ以上に、自分の存在が絶たれてしまったかのようなものだったのでしょう。「墓を見に行った」ということは、ほかならぬ、生きる希望を失い、絶望感に苛まれている姿をあらわす表現であると思います。しかしそれが終わりではありませんでした。絶望のどん底の中、彼女たちは復活のイエスに出会うのです。復活の主の第一声は、「恐れるな」でした。それは、絶望が希望に変えられる、「希望のはじまり」でした。絶望の中で苦しみ悲しんでいた彼女たちが、最初の復活の証人として、新しく生きようとする希望に満ちあふれるときだったのです。

 2018年度の歩みは、私たち誰もが経験したことのない未知の世界であるため、わくわくする期待もあれば、もしかしたらという不安もあります。しかし、復活の主が、決して私たちをひとりぼっちにさせないことを忘れずに、どんな状況に置かれていても、私たちに「恐れることはない」と語りかけてくださる復活の主に後押しして頂きながら、復活の主によって与えられる希望をもって、一歩ずつ、誠実に歩ませていただきたいと思います。

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