西川口キリスト教会 朴 思郁 協力牧師
「神の恵みによって今日のわたしがあるのです。…働いたのは、実はわたしではなく、わたしと共にある神の恵みなのです」(第一コリント15:10)。
人類の歴史の中で、最も重要な三つの出来事をあげますと、第一に、神が人間となられたというイエス様の「受肉」の出来事です。第二に、神が死なれたという「受難」、すなわちイエス様の十字架の出来事です。第三に、イエス様の生涯と十字架での死を完成させる「復活」の出来事です。この三つの出来事を意識しながら信仰に生きることが大切であると思います。
イエスの復活を覚えるイースターをお迎えして、復活の信仰に生きることの意味を改めて確かめておきたいと思います。第一に、御言葉に信頼して生きることです。聖書に何度も記されている「聖書に書いてあるとおり」という言葉は、私たちの信仰の根拠とは、自分の主観や判断ではなく、伝えられた福音、御言葉であるということを示しています。復活の信仰に生きるとは、「聖書に書いてあるとおり」素直に御言葉を受け入れて、それに従って生きることなのです。
第二に、自分一人だけではなく、信仰の仲間と共に生きることです。聖書に記されている多くの復活の証人たちから教えられるのは、信仰は、自分さえよければ良いという事柄ではなく、信仰共同体の中で互いに支え、補い合うものであるという教えです。「互いに忍び合い、責めるべきことがあっても、赦し合いなさい。主があなたがたを赦してくださったように、あなた方も同じようにしなさい」(コロサイ3:13)という言葉を覚えつつ信仰生活に励んでいきたいと思います。
最後に、神の恵みに支えられて生きることです。パウロは、自分のアイデンティティを自分の成し遂げた実績や名誉に置くのではなく、ただただ「神の恵みによって今日のわたしがあるのです」と言います。すべてが自分ではなく、神から与えられているものであるという意識の中で生きることが復活の信仰に生きることなのです。