5/01日 ヨハネの黙示録 12章1-18節「 天から投げ落とされた赤い竜 」
総合テーマ 神様のこれからのご計画
…すぐにも起こるはずのこと…そしてすでに始まっていること…
黙想のポイント1 前回と今回の間で省略された部分のあらすじ
<8章>第七の封印が開かれると、今度は七人の天使によって七つのラッパが吹かれいく
1.第一のラッパで血の混じった雹と火による災害で地上の三分の一が被害
2.次のラッパで燃えている大きな山のようなものが海に投げられて海の三分の一の生物と舟が被害
3.「にがよもぎ」と呼ばれる大きな松明のような星が水源に落ちて地上の三分の一の川が汚染されて死者多数
4.地上の明かりの3分の1が失われ、太陽も月も暗くなる
<9章>
5.さそりの毒のような激痛をもたらす恐ろしい姿のいなごが額に神の刻印を押されていない人々を五か月間苦しめる。ヘブライ語でアバドン、ギリシャ語でアポリオンと呼ばれる。
…ここまでが<第一の災いの範囲>で、情け容赦なく起きる世界規模の連続する大災害が予言されています。これらの災害にはクリスチャンになった人もそうでない人も遭うものと考えられます。ただし、先の携挙(空中再臨)によってすでに神の元に挙げられた人々はこの災害に遭うことはないと考えます(諸説あり)。携挙後に悔い改めてクリスチャンになった者がこの連続災害に遭うことを意味します。
6.二億の馬に乗った生物が口から吐く火と煙と硫黄と尾の毒で地上の三分の一の人間が殺されるが、悔い改めず。
9:20 これらの災いに遭っても殺されずに残った人間は、自分の手で造ったものについて悔い改めず、なおも、悪霊どもや、金、銀、銅、石、木それぞれで造った偶像を礼拝することをやめなかった。このような偶像は、見ることも、聞くことも、歩くこともできないものである。
9:21 また彼らは人を殺すこと、まじない、みだらな行い、盗みを悔い改めなかった。
*つまり、これらのことは神に背いて生きる人々に悔い改める最後の機会を与えるためであることが示されている。
<10章>
特別な天使が現れてヨハネに語り、食べるための小さな巻物を渡す…
10:7 「第七の天使がラッパを吹くとき、神の秘められた計画が成就する。それは、神が御自分の僕である預言者たちに良い知らせとして告げられたとおりである。」
10:8 すると、天から聞こえたあの声が、再びわたしに語りかけて、こう言った。「さあ行って、海と地の上に立っている天使の手にある、開かれた巻物を受け取れ。」
10:11 すると、わたしにこう語りかける声が聞こえた。「あなたは、多くの民族、国民、言葉の違う民、また、王たちについて、再び預言しなければならない。」との御告げを天使から受ける…
*つまり驚くことに、なお神は人々が悔い改めることを諦めておられないことが分かる!
<11章>
・エルサレムの神殿に二人の神の証人が登場(モーセとエリヤ?)し、預言する間、地上に雨が降らなくなる。
・三年半の間は不死身だった彼らの預言期間が終わると、一匹の獣が底なしの淵から登場して彼らを殺す。
しかし、三日半後に二人の証人は生き返り、雲に乗って天に昇って行く。
・その時、大地震が起こり、都の1/10が破壊され、七千人が死亡。
…ここまでが<第二の災いの範囲>
7.第七のラッパが吹かれ、主なる神の統治が宣言され、神殿が開かれ、契約の箱が見え、音、雷、地震、大粒の雹が降る。
黙想のポイント2
・12章は「天に大きなしるしが現れた」という出だしで始まります。これまでの話しの流れを一端脇に置いて見て行くと良いでしょう。つまり、これまでの「7つシリーズ」から離れて別の特別なしるしとして見ていきましょう。この箇所を読んでいると、この描写は創世記3章でアダムとエバが蛇の誘惑で善悪を知る木の実を食べた時に神が蛇に定めた女との間の預言を連想させます。言い換えると、この箇所はその預言がどのように発展して行ったのかが啓示されているようにも思えます。
参照箇所…創世記3章
3:14 主なる神は、蛇に向かって言われた。「このようなことをしたお前は/あらゆる家畜、あらゆる野の獣の中で/呪われるものとなった。お前は、生涯這いまわり、塵を食らう。
3:15 お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に/わたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕き/お前は彼のかかとを砕く。」
3:16 神は女に向かって言われた。「お前のはらみの苦しみを大きなものにする。お前は、苦しんで子を産む。お前は男を求め/彼はお前を支配する。」
◆女と竜
12:1 また、天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。
>>>イスラエルの十二部族を象徴しているような冠をかぶっています。この女性とはエバから生まれて行った、全世界に散らばるイスラエルの十二部族を象徴しているのでしょうか。
12:2 女は身ごもっていたが、子を産む痛みと苦しみのため叫んでいた。
>>>創世記3章16節のエバへの神の預言を思い出します。クリスチャンはいつの時代も困難の中で伝道し、しばしば苦しみや迫害の中で伝道して来ました。その産みの苦しみも示唆されているのかもしれません。
12:3 また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、火のように赤い大きな竜である。これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。
>>>こちらはサタンのその後の子孫を象徴しているような七つの頭と十本の角が表現されています。それは時代であったり、サタンに支配されているような帝国であったり、王を指すものと考えられます。
12:4 竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。
>>>モーセが生まれる時にパロがイスラエル民族の男の赤ちゃんを殺そうとした時や主イエスが誕生にした時にヘロデ大王が男の赤ちゃんを殺そうとしたことを連想させます。
12:5 女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。
>>>主イエスが十字架に架かって死に、復活して天に引き上げられる出来事を連想させます。
12:6 女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。
>>>イスラエルのその後の過酷な国を失ってさ迷う姿を連想させます。
12:7 さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦したが、
12:8 勝てなかった。そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。
12:9 この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。地上に投げ落とされたのである。その使いたちも、もろともに投げ落とされた。
>>>サタンが主イエスの勝利により、天での居場所を失い、天から追放されたことを表現しています。
12:10 わたしは、天で大きな声が次のように言うのを、聞いた。「今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。神のメシアの権威が現れた。我々の兄弟たちを告発する者、/昼も夜も我々の神の御前で彼らを告発する者が、/投げ落とされたからである。
12:11 兄弟たちは、小羊の血と/自分たちの証しの言葉とで、/彼に打ち勝った。彼らは、死に至るまで命を惜しまなかった。
12:12 このゆえに、もろもろの天と、/その中に住む者たちよ、喜べ。地と海とは不幸である。悪魔は怒りに燃えて、/お前たちのところへ降って行った。残された時が少ないのを知ったからである。」
12:13 竜は、自分が地上へ投げ落とされたと分かると、男の子を産んだ女の後を追った。
>>>ホロコーストを始め、歴史が語るユダヤ人たちの迫害を連想させます。
12:14 しかし、女には大きな鷲の翼が二つ与えられた。荒れ野にある自分の場所へ飛んで行くためである。女はここで、蛇から逃れて、一年、その後二年、またその後半年の間、養われることになっていた。
12:15 蛇は、口から川のように水を女の後ろに吐き出して、女を押し流そうとした。
12:16 しかし、大地は女を助け、口を開けて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。
12:17 竜は女に対して激しく怒り、その子孫の残りの者たち、すなわち、神の掟を守り、イエスの証しを守りとおしている者たちと戦おうとして出て行った。
>>>こうして舞台はユダヤ人たちだけというよりもクリスチャンを含めたキリスト者との戦いに移って行ったことが表現されているようでもあります。
12:18 そして、竜は海辺の砂の上に立った。…話は途中で終わります。
>>>このように見ていくと、最初の夫婦アダムとエバの堕罪から今日に至るまでの悪魔と神の民との攻防が描かれているような箇所です。とても難解な箇所ですが、あなたはどのようにこの箇所を読むでしょうか。