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主日礼拝宣教要旨

2016年3月06日(日) 礼拝宣教要旨 「命の賭ける覚悟」 斎藤信一郎

主題) 「命の賭ける覚悟」  創世記14章1-16節

「アブラムは、親族の者が捕虜になったと聞いて、彼の家で生まれた奴隷で、訓練を受けた者三百十八人を召集し、ダンまで追跡した。」(14節)

 アブラムが生きていた時代というのは、いまだイスラエルという国はなく、日本の戦国時代のように群雄割拠の時代でした。アブラムのような弱小民族は地域の他の部族と同盟を結んでなんとか生き延びなければなりませんでした。このような折に死海周辺の5つの同盟国が支配されていた北のエラムの王ケドラオメルに14年目に背いたため、北の4王国からなる同盟国が攻めて来て、死海周辺の連合国に勝利し、結果としてロトとその一族、家畜、財産がことごとく奪い去られるという非常事態となりました。

 この知らせを受けたアブラムは命がけで甥のロトたちを救い出しに行きます。本来ならば到底敵いそうにない相手ですので、諦めてもおかしくない状況でしたが、アブラムにはこのような時のための力強い仲間がいました。まず、常日頃からいざという時のために鍛えておいた奴隷318人と同じ地域に住んで盟国を結んでいたエシュコルとアネル兄弟の協力を得て追跡に出かけます。アブラムたちはやがて追い付き、夜襲という奇襲作戦を掛けて無事にロトとすべての財産を取り戻すことに成功します。

 ここでふと考えさせられます。ロトは少しは敵に立ち向かって行ったでしょうか。聖書にはロトが戦ったが負けたとも、甚大な被害をこうむったとも書いてありません。無条件降伏をしたのかも知れません。これに対し、少なくともアブラムは犠牲を覚悟で命がけの無謀とも言える戦いを挑んで甥のロト一族を救出すべく敵に向かって行きました。アブラムがこのような行動を取ることができたのは何故かを考える時、常日頃からの良い備えがあったこと、そして近隣との非常に良い友好関係を築き上げていたことも理由として挙げられるでしょう。そして何よりも神に常に信頼し、自分のすべてを委ねていたからではないでしょうか。人生の様々な大切な場面で私たちも大切にしたい信仰の模範です。

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